14章 井伊家創設の秘密-5
13章で説明したように、谷となり森林となる1000m南と北に離れる滝峯不動尊・蜂前神社の経度を測量するときに、蜜蜂の巣よりとれる密蝋(みつろう)に点す灯を利用した。この方法だと、木々の間から灯が見えるので南北の経度と東西の緯度もは測定できる。ゆえに、滝峯不動・と蜂前神社を結ぶ経度が測定でき、さらにその経度軸を延長して遠い地まで測量できた。この器具を、『隋書』倭国伝は「如意宝珠(にょいほうしゅ)といい、その色は青く、大きさは鶏の卵ぐらいで、夜に光る。また、魚の眼精(めだま)だという」と説明する。
魚の目玉は、夜間の水中で光る。ゆえに、「如意宝珠」の又の名は「魚の目精」と呼ばれたと考えられる。そして、この器具は南北の経度と東西の緯度を意の如く(意のまま)に計測でき、その蝋に灯が点ると三熊野(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)の牛王神璽(ごおうしんじ)のお札中央の「日本第一」という文字の下の宝珠の形のごとくなった。だから、この器具の名は「如意宝珠」となったにちがいない。伊耶那岐命は『魏志倭人伝』では「載斯烏越(そしあお)」という名であり、その「烏越(あお)」は「青」または「青年武将」を意味するものであったにちがいない。小国・日本の女王となった伊耶那美命は熊野那智大社の主神となり、那智の大滝の精霊となる。ゆえに、滝の水の色の〈青〉から「青」は「伊耶那美命」を象徴する色となったにちがいない。このため、如意宝珠の色は青かったのであるまいか。
蜂前神社の[蜂]は「蜜蜂」をあらわすので、また蜜蜂の密を好む「熊」をあらわすことになる。ゆえに、社号の「蜂前」は「蜜蜂の巣の前に立って密をなめる熊」をあらわし、「伊耶那美命を祭る熊野那智大社・伊耶那岐命を祭る熊野速玉大社」をあらわすものだったにちがいない。だから、「八ケ前(はちがまえ)」という地名に因(ちな)んで「蜂前(はちまえ)」と社号が改め古名に復したというのはカムフラージュで、ほんとうは日本建国の〔愛〕の理念を提唱した伊耶那美命と伊耶那岐命をあらわすために「蜂前神社」と改めたにちがいない。
というのも、建比良鳥の地上絵は〔愛〕の理念が誓われた日本国誕生史を後世の人々に伝承するために制作されたからにほかならない。
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