建比良鳥の地上絵-9
建比良鳥(たけひらとり)の地上絵は、『魏志』倭人伝と同時代の3世紀後半に作られた、丁度1千万坪の巨大な鳥の地上絵の史跡である。
建比良鳥の地上絵は、静岡県浜松市北区の細江町(ほそえちょう)の地図の形として現存する。この浜松市北区細江町=建比良鳥の地上絵を学術調査すると、『魏志』倭人伝のすべての記事は真実を伝えるものであると科学的に具体的に証明される。
『魏志』倭人伝は、倭女王・卑弥呼が居住した王国の名を「邪馬台国」と記さない。「邪馬壱(やまい)国」と記す。
対馬国から邪馬壱国までの旅程における方位記事にもとづくと、日本列島は南に伸びることになる。ところが、日本列島は東へと延びる。
この方位が90度転回する日本地図の誤りが原因で、新井白石以後、邪馬台国説学者たちは「倭の王国名は”邪馬台国”と誤読しても良い、同様に邪馬台国説の立論に不都合の記事は曲げて誤読しても良い」という考え方を確立した。この「誤読」を用いる考え方は「文献批判」と名づけられたが、実体は「誤読」であるゆえ、白石以来約280年という長い年月を費やしても真実に到達できず、いっこうに解決できない。
『魏志』倭人伝に「方位が90度転回する」と記述される日本列島地理は、卑弥呼王朝が制定した倭地理であった。
左に示した幻冬舎ルネッサンスから出版された拙著『邪馬台国説が日本を滅ぼす』で詳細に説明したが、丁度1千万坪の巨大な建比良鳥の地上絵を作成する方法は、《現在の国土地理院が作製する精密日本列島地図と同じく、経緯度原点地を設定し、この経緯度原点地の天頂緯度を測定して土地を三角測量する方法》、唯一、この方法のみしか存在しない。建比良鳥の地上絵は経緯度原点地から精密に天頂緯度が測定され、三角測量して作成された痕跡(こんせき)が誰にも容易に察知できるように現存する。
当時、中国では天の北極を最も重視するシナ天文が栄え、過去に栄えていた精密に天頂緯度を測定する習慣が廃(すた)れていた。大海を渡る時には精密な緯度測定ができないと迷って命を落とすゆえ、『魏志』倭人伝は「魏や魏の出張機関がある帯方郡(たいほうぐん)の使節は、大海を渡ることができなかった」と記述する。また、建比良鳥の地上絵が証明するように、倭では天頂緯度測定を最も重視する天文地理学が栄えていたので、『魏志』倭人伝は「倭の使節は大海を往来できた」と記述する。
このように、倭では天頂緯度測定の天文地理学が栄えていた(この詳細は、拙著『邪馬台国説が日本を滅ぼす』にて説明してある)。
卑弥呼は北九州の玄界灘に浮かぶ沖ノ島と伊豆諸島の神津島が同緯度(北緯34度15分)であることに注目し、日本列島の西の沖ノ島と中国の北の地は同じく冷たく、日本列島の東の神津島と中国の南の地は同じく暖かい、この日本列島と中国の気候の状況を照合して転回倭地理を立論した。つまり、卑弥呼は中国の北冷と日本の西冷を合致させ、中国の南暖と日本の東暖を合致させる、転回倭地理を立論した。
『魏志』倭人伝は、この転回倭地理について「日本列島の道里を計るに、まさしく、中国の会稽(かいけい)と東治(とうじ)の東に所在すべきことになる」と記述する。転回倭地理の日本地図は会稽・東治の東に存在する。しかし、邪馬台国説が主張する実際の地図だと、日本列島は会稽・東治の東北に所在し、邪馬台国説の考えは誤読であると証明される。
卑弥呼の転回倭地理論は、倭の小国の王や知識人などに絶賛されて崇拝された。だから、卑弥呼は倭女王に選ばれたのである。
この卑弥呼が立論した転回倭地理は738年に誤りであることに気づいて改定された。ゆえに、転回倭地理は卑弥呼時代から738年まで実在していた地理であった。
『古事記』上巻のアマテラスオオミカミとスサノヲノミコトの二神の誓約説話は、卑弥呼が立論した倭地理について、「天の真名井(まない)」という語で私が「長方形の暗黒天体部」と名づけた「3世紀の天頂緯度測定する銀河」をあらわし、「三段(みきだ)に折る剣」で「倭」すなわち「西日本」を「①北九州と②四国と③本州(山陰・山陽・近畿・東海・北陸)は3つに分かれる」と示す。そして、説話に「西冷の沖ノ島」を登場させて、アマテラスオオミカミの「角髪(みずら)」で「東暖の神津島」を表現する。というのも、「神津島の地図の形」は「角髪を結う貴人の顔の形」に相似するからである。この二神の誓約説話の末部に「遠江の国造(みやつこ)の先祖の建比良鳥命(たけひらとりのみこと)」が登場する。
この建比良鳥命が1千万坪の大鳥の地上絵を作成したので、私は「建比良鳥の地上絵」と名づけた。
このように『魏志』倭人伝が記述する転回倭地理は『古事記』二神の誓約説話でも記述されて、実在した倭地理であったと科学的に証明できる。
邪馬台国説は280年という長い年月を無駄に過ごした【誤読の空論】であったから、いまだにケリが付かない。
しかし建比良鳥の地上絵を調査すれば、転回倭地理はじめ『魏志』倭人伝のすべての記事は事実を伝えるものであることが科学的に具体的に証明される。ゆえに、1ヵ月から半年でケリが付く。
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