« ワディ・エル・ホル文字 碑文1の左端の図書について | トップページ | 日本古代の巨大な鳥の地上絵・2 「卑弥呼」と3字をあらわす地上絵の解明 »

2011年9月29日 (木)

ワディ・エル・ホル文字の碑文1と碑文2の解読

フリー百科事典『ウィキペディア』の「ワディ・エル・ホル文字と原シナイ文字」は、下記のごとく指摘する。

「碑文1は右から左へ読む。碑文1の最初の2字は〔rb〕すなわち〔rebbe〕(長。ラビと同意語)であろうとの見解で一致している。

碑文2は右上から左下へ読む。碑文の最後の〔エール〕は『神』であろうとの見解で一致している。」

上記の見解を利用して、碑文1と碑文2の文字が表現する事柄を推理すると、次のごとくなる。

碑文1は、右端が下となり、段々に1字ずつ上へ上へとななめに上がっるように、字が横に並ぶ。つまり、文の先頭2字の「長」が下となり、文の末尾となる左端の「菱形と小鳥の合体形」に観える字がいちばん上となる。

碑文2は右上から左下へと縦にななめに並び、左下の「神」をあらわす字で終わる。

文字が発見されたワディ・エル・ホル谷は、首都テーベとアビドスドを結ぶ軍用・商用道路の中間にある、ナイル河が曲がる(キナー河曲?)の角の東側の谷である。このテーベとアビドスを結ぶ中間に、デンデラがある。

横に字が並び左へ向かって1字ずつ字が上がる碑文1の字並びは――東にして南のデンデラから西にして北のアビドスまでの旅程に合致する。ゆえに、右端の先頭の〔r〕の「ヒトの頭」と次の〔b〕の「家」は「デンデラ」をあらわすものであろう。左端末尾の「菱形と小鳥の合体形」に観える字は「アビドス」をあらわす字であろう。16字で構成される碑文1の右から9番目は「曲がり角」を図案化した字である。ゆえに、この「曲がり角」の字は、デンデラとアドビスの中間のナイル河と道路が東から北西のアビドスドに向かって折れる「曲がり角」を表現するものであろう。

これゆえ、碑文1は「デンデラからアビドスまでの旅程の様子」をあらわして、「デンデラからアビドスまで」とあらわすものであるまいか。

碑文2は、「デンデラから首都テーベまでの旅程の様子」をあらわして、「デンデラからテーベまで」とあらわすものであろう。この仮説に適合して、右上から9番目の「曲がり角」を図案化した字の形は「テーベに近いナイル河の曲がり角」の形に相似する。

デンデラには、「ハトホル小神殿」がある。「ハトホル」は「牛の角と耳を持つ女神。、名前は『ホルスの家』という意味である。」である。

「ホルス」は「隼(ハヤブサ)の姿をしている天空の神。両目は太陽と月をあらわしている。ファラオ(王)の守護神」である。

アビドスの圧巻は、セティ1世葬祭殿の「ハトホル神殿」である。

碑文1の左端の「菱形と小鳥の合体形」に観える字の字源は、前回にて「コールサックの北部」であると指摘した。この「コールサックの北部」はアビドスの天頂点となる〈はくちょう座のσ(シグマ)星〉の北側の「雄牛の頭」を図案化した〈アレフ〉の字源となる「雄牛の顔の南部」となる。つまり、「コールサックの北部」は「雄牛の頬・喉・角と耳」に相当する。そして注目すべきは、アビドスの天頂点となる〈はくちょう座σ星〉は「牛の角と耳」に相当するので、「ハトホルの女神」をあらわすことになる。また、「菱形と小鳥の合体形」に観える字形は「隼と家」をあらわすものと考えられるので、「コールサックの北部」は「ホルス(隼)の家」すなわち「ハトホルの女神」をあらわすことになる。

アビドスにあるセティ1世葬祭殿には、「雄牛の後ろを二人の女性が歩く」光景を画く美しい壁画がある。この「雄牛の角」の形は〈アレフ〉「雄牛の頭」の字源となる「雄牛の横顔に似る銀河の角」の形にソックリとなる。また、雄牛の後ろを歩く二人目の女性は冠をかぶっているが、この「冠」の形は、碑文2の左端の〔エール〕「神」をあらわす字と同じ形である。碑文2の左端の「神」の右隣は「雄牛の頭」を図案化する〈アレフ〉である。

ゆえに、碑文2の左端の「神」と「雄牛の頭」の2字は「テーベ」をあらわしているであろう。

ワディ・エル・ホル文字が出現した紀元前20世紀頃は、第11王朝の中王朝時代であった。当時、テーベの東岸に神殿が建設されていた。

テーベの西岸は、テーベを首都とした紀元前1565年から始まる新王国時代の歴代の王の墓郡がある「王家の谷」である。

以上からして、碑文1の右端2字の〔rb〕は「デンデラ」をあらわし、左端末尾の「ホルスの家(菱形と小鳥の合体形)」の字は「アビドス」をあらわしていると考えられるので、碑文1の文は「デンデラからアビドスまで」とあらわすものであろう。

碑文2の右端は「水」を図案化した字は「デンデラのナイル河の流れ」をあらわし、末尾の「雄牛の頭」の〔a〕と「王冠」と〔l(エル)〕の「神」の〔al〕は神殿が建設された「テーベの東岸」 

をあらすものと考えられので、碑文2は「テンデラからテーベまで」とあらわすものであると推測される。

なお、ワディ・エル・ホル文字の字源解明における【銀河各部の形状と銀河各部の名称】は、左に示す幻冬舎ルネッサンスから出版した拙著『邪馬台国説が日本を滅ぼす』(1500円+税)の資料B・資料Cに示しましたので、是非とも参照していただきたい。

|

« ワディ・エル・ホル文字 碑文1の左端の図書について | トップページ | 日本古代の巨大な鳥の地上絵・2 「卑弥呼」と3字をあらわす地上絵の解明 »

おすすめサイト」カテゴリの記事

ニュース」カテゴリの記事

学問・資格」カテゴリの記事

文化・芸術」カテゴリの記事

旅行・地域」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

映画・テレビ」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

卑弥呼」カテゴリの記事

邪馬台国」カテゴリの記事

歴史」カテゴリの記事

アルファベットの起源」カテゴリの記事

漢字の起源」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ワディ・エル・ホル文字の碑文1と碑文2の解読:

« ワディ・エル・ホル文字 碑文1の左端の図書について | トップページ | 日本古代の巨大な鳥の地上絵・2 「卑弥呼」と3字をあらわす地上絵の解明 »