彦根の大地から愛の鼓動が聴こえる・井伊直政と鳰❷ 日本古代の巨大な鳥の地上絵・16
彦根の3千万坪の大鳥の地上絵は、夏音文字の学芸と日本建国の”愛”の理念の復興を願望する織田信長、井伊直政、徳川家康の夢を図化する。ゆえに、この大鳥の地上絵の頭部は、3種のカイツブリの顔をあらわすことになった。つまり、信長は[弥]の字源の「カンムリカイツブリの顔」、直政は「鳰(カイツブリ)の顔」、家康は倉頡が発明した漢字作成原理「鳥獣の文」のモデルとなった女性の生殖器官の〔卵管・卵巣〕に見立てられた「ハジロカイツブリの顔」となる。このように、彦根の大鳥の地上絵の頭部は、カンムリカイツブリ、鳰、ハジロカイツブリの顔の合体形となる。(㊟ 「夏音」は「かおん」、「鳰」は「にお」と読む)。
井伊直政の生地は遠江の引佐郷の井伊谷である。井伊家は代々〔夏音文字の学芸と日本建国の”愛”の理念が永遠に栄えよ〕と願って先祖・建比良鳥命が井伊谷の南の大地に作成した建比良鳥の地上絵(現在は静岡県浜松市北区細江町の行政区域となる)を守って保存した。(㊟ 「引佐郷」は「いなさ・ごう」、「井伊谷」は「いいのや」、「建比良鳥命」は「たけひらとりのみこと」と読む)
建比良鳥の地上絵は全長が約8.5km、翼長が約9kmの1千万坪の大鳥の地上絵である。世界遺産のナスカの地上絵の最大の鳥の地上絵の全長は約300m、翼長は約90mである。したがって、建比良鳥の地上絵のほうが遥かに巨大である。
建比良鳥の地上絵は、卑弥呼で有名な『魏志』倭人伝と同じ3世紀後半に作成された。
『魏志』倭人伝は建比良鳥の地上絵が所在する遠江(静岡県西部)は「不呼国」であったと記す。建比良鳥の地上絵の中央を都田川が東から西へ流れる。この都田川の河口は浜名湖の支湖となる「引佐細江」という名の入江の奥の東の角となる。(㊟ 「不呼国」は「ふこ・こく」、「都田川」は「みやこだがわ」、「引佐細江」は「いなさほそえ」と読む)。
この「引佐細江」が[不]の字源を示し、「都田川の水が引佐細江へ流れ込む様子」が[呼]の字源をあらわした。わが国の古代中国文字研究の第一人者とされる白川静博士の代表作である『字統』(平凡社)は[不]の字形を「花の萼柎の形である」と解説する。南を上・北を下にすると、「浜名湖」は「花びらが集まる花冠の側面形」に観え、浜名湖とつながる「引佐細江」は「花冠をささえる萼柎、すなわち花冠をささえる台」に観える。ゆえに、「引佐細江」が[不]の字源を示す。都田川は上流から運んでくる土砂を河口から引佐細江へと外く。字源を解説する字書の聖典の『説文解字』は[呼]の字源を「息を外くなり」と解説する。ゆえに、「都田川の水が引佐細江へ流れ込む様子」が[呼]の字源をあらわす。だから、『魏志』倭人伝における「遠江」の夏音名は「不呼国」となった。(㊟ 「字統」は「じとう」、「萼柎」は「がくふ」、「花冠」は「かかん」、「台」は「うてな」、「外く」は「はく」と読む)。
「都田川流域の沖積平野の地図における形」は「頭が誕生する娩出期の胎児の姿」に相似する。東北から西にある引佐細江に向かって流れる都田川は、井伊谷がある北から流れる井伊谷川と合流する。この合流地点より東は、頭が誕生する娩出期における母体の子宮に相当する。「女性の生殖器官のうちの卵管・卵巣・子宮の正面形」は「花冠」に相似し、「女性の生殖器官の胎児がくぐって誕生する産道となる膣の正面形」は「萼柎」の形に相似する。ゆえに、小国名となった[不]・[呼]の字源を示す「都田川流域の沖積平野と引佐細江」は「胎児が誕生する様子」をあらわした。(㊟ 「沖積」は「ちゅせき」、「娩出期」は「べんしゅつき」、「膣」は「ちつ」と読む。)
頭が誕生する娩出期の胎児の顔は母体の顔と180度・反対側の背中を向く。この胎児は母体の両足から90度上へ向かって裏返しにして取り上げられる。この誕生の様子は「180度+90度と裏返し」と定義されて、「真実」の[真]の字源となった。この[真]の字源における「胎児の90度の転回」が[倭]の字源となった。
ゆえに、『魏志』倭人伝は「東に伸びる日本列島は90度転回して南に伸びる」と説明する。だから、卑弥呼が統治する国の正式名は「倭人国」となった。[人]の契文(甲骨文字)と金文の字形は背が真っ直ぐに伸びる幼児や成人の側身形ではなく、「背が曲がる人の側身形」である。この[人]の字形は「娩出期において、産道に首・子宮内に身体部がある胎児の背が曲がる姿」を図案化するものである。(㊟ 「契文」は「けいぶん」、「側身形」は「そくしんけい」)と読む)。
「都田川の水」は「産道を湿潤させて胎児がくぐりやすくする羊水」に見立てると、「都田川の北側の沖積平野」は「誕生した胎児の頭頂部」に相当する。この「胎児の頭頂部」は「引佐細江の北岸」となり、「胎児の後頭部」は「都田川の西岸」となる――この「西南を向く都田川の川岸・河口にてほぼ90度に折れ曲がって西北の引佐細江の北岸」となり、[倭]の字源「方位が時計の針が進む方向に90度転回する(西南が90度転回して西北となる)」をあらわす。
中国の五経の第一に挙げられる『易経』繋辞上伝は、華北平原・長江下流平原がひろがる広大な中国の大地を洩れなく包みこむ様子を「易は天地と準う。ゆえによく天地の道を弥綸す。仰いでもって天文を観、俯してもって地理を察す」と記す。
この文は漢字の起源の秘密を説明するとともに漢字のすべての字源を知ることができる基礎知識となった。(㊟ 「繋辞」は「けいじ」、「洩れ」は「もれ」、「準う」は「なぞらう」、「弥綸」は「びりん」と読む)。
「彦根市の3千万坪の大鳥の地上絵は織田信長をあらわす❹ 日本古代の巨大な鳥の地上絵・11」にて解説したように、この中国全土を弥綸する(洩れなく包みこむ)海岸線の沿岸地域の【北冷・南暖】と日本列島の東西同緯度の【西冷・東暖】の気候を比較し、中国の【北】と日本列島の【西】の気候は【冷たい】で共通するので、「日本列島は中国大陸の東に伸びずに南に伸びる」と考える転回倭地理が確立されることになった。
この地理論を成立させた「中国の海岸線」は〔卑湿な土地〕であるから[卑]の字源となり、「カンムリカイツブリの顔と翼に相似する山東半島と南北の海岸線」が[弥]の字源を示し、中国南部の「鳰の姿に杭州湾」が[呼]の字源をあらわした。ゆえに、「中国全土を洩れなく包みこむ海岸線」は[卑・弥・呼]の3字の字源をあらわしたので、転回倭地理を立論した倭女王は「卑弥呼」と名乗った。
ちょうど1千万坪の建比良鳥の地上絵は、[卑・弥・呼]をあらわす「中国の海岸線と華北平原・長江下流平原」を[倭]の字源のとおりに90度転回する形に設計されている。つまり、「中国の北の海岸線に類似するように建比良鳥の地上絵の東の境界線が設計されている。また、[弥]の字源「山東半島のカンムリカイツブリの顔」に相似する「建比良鳥の地上絵の顔」は、山東半島の顔の向きと90度向きを変えて設計されている。
[倭]の字源をあらわす「都田川の川岸・河口・引佐細江の北岸」は〔卑湿〕な地域であるから、[卑]の字源をあらわす。「建比良鳥の地上絵の顔」は[弥]の字源「山東半島のカンムリカイツブリの顔」に相似するゆえ「弥」の字源をあらわす。建比良鳥の地上絵(細江町)と引佐町の区切る境界線における「引佐町の金指地区」の形は「鳰の西を向く横顔」に設計され、井伊直政が生まれ育った「井伊谷」は「鳰の浮き巣」の形が察知できるように設計されている。この「引佐町の金指・井伊谷」の設計モデルとなった「鳰」は[呼]の字源をあらわす。このように、都田川の川岸・河口・引佐細江の北岸と建比良鳥の地上絵の境界線は[卑・弥・呼]と[倭]の字源をあらわす。ということは、『易経』繋辞上伝の「よく天地の道を弥綸す。仰いでもって天文を観、俯してもって地理を察す」と文をあらわすことにもなる。(㊟ 「金指」は「かなさし」と読む)。
以上のごとく、彦根藩初代藩主の井伊直政の生地は「鳰の浮き巣」に設計される引佐町井伊谷である。だから、3千万坪の彦根の大鳥の地上絵の顔は「直政」をあらわして「鳰の顔」にも観えるように設計されたと考えるべきことになる。
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