彦根市の3千万坪の大鳥の地上絵の頭部は織田信長をあらわす❹ 日本古代の巨大な鳥の地上絵・11
「卑弥呼」が登場する史料の『魏志』倭人伝は「日本列島の東は南に伸る」と記述し、【方位が時計の針が進む方向に90度転回する】と説明する。
この実際の日本地理に反する記事を注目し、邪馬台国説学者たちは『魏志』倭人伝の記事を信用できない。だから、忠実に読解しないで「【誤読】しなければならない」と定める。この考え方は【誤読】でありながら、”文献批判”と事実を誤魔化(ごまか)すシャレタ名前が付いている。
この”文献批判”から生まれた邪馬台国説は『魏志』倭人伝の方位記事に対して多くの矛盾を有し不合理となるため、【科学】がまったく成立しない。だから、”文献批判”の正体は【誤読】と断定しなければならないはずである。
いっぽう転回倭地理の場合は、個々の記事は互いに関連しあって合理が成立して一切矛盾せず、全体的にも矛盾点や不合理な点は一切生じず【科学】が成立する。
夏音文字の学芸における基本知識は『易経』繋辞上伝の「易は天地と準う。ゆえに能く天地の道を弥綸す。仰いでもって天文を観、俯して地理を察す」という記事である(㊟ 「繋辞上伝」は「けいじ・じょうでん」、「準う」は「なぞらう」、「能く」は「よく」、「弥論」は「びりん」と読む)。
この記事は「中国全土を弥綸す(洩れなく包みこむ)海岸線の形状」を説明するものである(10月1日の「日本古代の巨大な鳥の地上絵・7」を参照)。
この「中国全土を弥綸する海岸線と沿岸地域」は「卑湿な土地」である。「卑湿」すなわち「低くて湿気のある土地」は、[卑]の字源となる。信長・直政・家康をあらわす「カンムリカイツブリ・鳰(にお)・ハジロカイツブリ」は〔海岸や湖沼静止水面〕すなわち「卑湿な地」で生活する鳥であるので、[卑]の字源をあらわすことになる。「弥綸」の[弥]の字源の「山東半島と南北の海岸線」、[綸]の「杭州湾(こうしゅうわん)」は[呼]の字源地宜となる。
だから、「中国全土を弥綸する沿岸地域」は[卑][弥][呼]とあらわしていることになる。
日本列島の西端の沖ノ島と東の神津島が同緯度(北緯34度15分)であることに注目すると、西の沖ノ島の気候は冬に雪が降るが、亜熱帯の東の神津島には冬でも雪が降らない。ゆえに、日本列島は【西冷・東暖】となり、中国の北の北京と南の会稽(かいけい・現在の紹興市)の気候の様子は【北冷・南暖】となる。ゆえに、日本列島の【西冷】と中国の【北冷】は【冷たい】で共通するので、【西=北】となる。日本列島の【東暖】と中国の【南暖】は【暖かい】で共通するので、【東=南】となる。このように、日本列島の【東】は中国の【南】に共通するので、『魏志』倭人伝は「時計の針が進む方向に90度転回すると立論された倭地理」が記述されることになった。
この転回倭地理は、[卑][弥][呼]の字源を表示する「中国全土を弥綸する海岸線と沿岸地域の南北とその気候」を基準とするため、この倭地理を立論した女性は「卑弥呼」と名乗ったのである。
左に示す幻冬舎ルネッサンスから出版された拙著『邪馬台国説が日本を滅ぼす』にて、卑弥呼が立論した転回倭地理は実在したと証明できる確かな古代史料が多数現存し、738年まで転回倭地理は歴代王朝が制定したことを証明した。
「”東が南になる”と考える転回方位論」は[委]・[倭]の字源となった。だから、「日本列島の東は中国大陸の南となって方位が90度転回する」という地理を立論した卑弥呼が統治する国名は「倭」となったのである。
大海を航海する時、迷って命を失わないためには精密に緯度を測定してなければならなかった。精密に緯度測定するには、天頂点をキャッチしなければならなかった。天頂点と重なる銀河部位の運行は、東北45度の水平線から昇り、天頂点でいちばん南となる。だから、大海原の航海する人々は、東から南へ運行する銀河(天文)に命を委(ゆだ)ねた。この「天文の運行に命をゆだねる」の「ゆだねる」をあらわす[委]の字は[倭]の初文(最初の字)となった。そして「人が天頂点のキャッチに命を委ねる」から、[人]偏に[委]を加える[倭]の字源は「東が南に転回する」ということになったのである。
「彦根の大鳥の地上絵の頭部」は夏至の日の出の方角を指さして、「東北東30度」に傾く。彦根の地上絵の南には、信長が居住した安土城があり、安土城の西に「西ノ湖」がある。上記に指摘したように、西ノ湖はカンムリカイツブリの正面形に相似する。この西ノ湖の東側はカンムリカイツブリの頭部となり、この頭部は東南を向く。
前回の「日本古代の巨大な地上絵・10」の後半で――2 「カンムリカイツブリの首・背中に相当する西の湖」の湖岸の形は「彦根市の大鳥の首から背中に相当する地点(名神高速道路と国道307号線が立体交差するあたり)までの境界線」の形に相似する――と指摘した。つまり、「彦根市の大鳥の東(首)から南(背中)へ伸びる東端の境界線」は「西ノ湖の南岸」と同じ形に作られている。だから、【東=南】、つまり【彦根の東端の境界線と西ノ湖の南岸の形が同じ】となるので、[倭]の字源「東を南に転回する」を示すものとなる。
西ノ湖の頭部は東南の方角を指さす。この東南方向に、信長の生地・尾張、家康の生地・三河、直政の生地・遠江がある。いいかえると、西ノ湖の頭部は信長・家康・直政が憎悪した天照大神を崇拝する皇室がある山城・京都と反対方向を向く。だから、「頭部が東にある彦根の大鳥の地上絵から頭部が南にある西ノ湖の回転」は[倭]の字源をあらわすことになる。
このように、彦根の大鳥の地上絵は『魏志』倭人伝の転回倭地理を表現するように設計された。これは当然のことで、夏音文字が記載される文献史料は『魏志』倭人伝と『古事記』上巻しか存在しないからである。彦根藩と江戸幕府は両史料を幾度も読んで、大地に画く彦根の地上絵のデザインをあれこれ思案して、後世の人々により多くの史実を伝えようとしたのである。
彦根の大鳥の地上絵は、[倭]の字源「時計の針が進む方向に、東を南に転回する」の秘密が容易の理解できるように作成されている。これゆえ、この彦根の大鳥の地上絵における[倭]の字源の設計デザインの仕掛けについて、次回も解説する。
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