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2011年12月 9日 (金)

枯山水の名園で有名な竜安寺の石庭は”世界の文字は銀河から作られた”と証言する・18

 前々回(16)で解説したように、ヒエログリフ「赤冠」から伸びる線の先端の〔渦巻き〕は「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」を図案化したものである。 

 この「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」は「ホルスの眼」と呼ばれるヒエログリフの字源となり、呪符(じゅふ)のモデルとなった。正確にいうと、「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」は「ホルスの眼の瞳(ひとみ)」の部分となった。
 「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」の東隣は「長方形の暗黒天体の北部」である。
 この〔枯山水の名園で有名な竜安寺の石庭は”世界の文字は銀河から作られた”と証言する・3〕で解説したように、「長方形の暗黒天体部」は漢字[命]の字源であり、「長方形の暗黒天体部の北部」は[命]の上部の[亼(しゅう)]の字源となる。
 この[亼]の字源となる「暗黒天体部」は「ホルスの眼の目頭(めがしら)の白目(しろめ)」の部分となる。「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」が「瞳」となり、「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」の西隣の「鬼の姿に似る銀河の腹部と両足」より南の「暗黒天体」が「ホルスの眼の目尻(めじり)の白目」に相当する。

 ホルスの父のオシリスは、弟のセトに殺された。「ホルスの眼」は、ホルスがエジプトの王位を争ってセトに敗れたが、魔術の力で支配権をとりもどしたホルスの眼を象徴するとされる。
 「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」の隣は[亼]の字源の「二等辺三角形の暗黒天体部」であり「鬼の横顔に似る銀河の首」の部分に相当する。この「鬼の横顔に似る銀河の首」に、〔じっと冷たくヘビの目のように睨(にら)みつける右目と左目〕の形の両目がつく。つまり、 [亼]の字源となる「暗黒天体部」の北半分〔じっと冷たくヘビの目のように睨みつける右目〕となる。「鬼の横顔に似る銀河の後頭部のほうの首」は〔じっと冷たくヘビの目のように睨みつける左目〕となる。このような「鬼の横顔に似る銀河の首につく両眼」が〔オシリスが弟セトを恨む両目、またホルスがセトを敵視して憎悪に燃える両目〕に見立てられたことになる。
 「鬼の横顔に似る銀河」にも「両目」となる銀河がある。この「鬼の横顔に似る銀河の両目」〔ホルスが恨んで殺したセトの両目〕となる。というのも、「鬼の横顔に似る銀河」のの表情は〔口を開けて苦しそうに息をする、瀕死(ひんし)の形相(ぎょうそう)〕に観えるからである。また、「鬼の横顔に似る銀河の首」にも〔両目〕があり、この〔両目〕は上記の〔じっと冷たくヘビのように睨みつける敵視・憎悪の両目〕となるので、「鬼の横顔に似る銀河」〔首を絞められて苦しむ殺される人、セトの横顔〕と見立てることができるからである。
 ゆえに、「鬼の横顔に似る首につく恨み
の両目」は〔鬼の首を締め付けて絞殺するホルスの呪(のろ)い〕をあらわすものなる。だから、「ホルスの眼」はヒエログリフであるとともに呪符となったのである。 

 なお、「鬼の横顔に酷似する首につく両目」は、漢字の[目]、[眼]、[眉]の下に付く[目]、「見る」の[見]、 「恨む」の[恨]、「睨む」の[睨]、[夢]の横目、「蔑(ないがし)ろにする」の[蔑]の横目などの字源となった。

 また、漢字作成原理〔鳥獣の文〕を発明した”漢字の始祖”と崇拝された倉頡(そうきつ)は“四ツ目の怪人“と呼ばれ、古代の絵に画かれた倉頡の顔には〔目が四つ〕ある。この倉頡の顔に描かれる〔四ツ目〕は、「鬼の横顔に似る銀河」の〔両目〕と「鬼の横顔に似る銀河の首」に付く〔両目〕を表現するものである。「倉頡」の[倉]の字源銀河は「鬼の姿に似る銀河」であり、この「鬼の姿に似る銀河」の東の部分が「鬼の横顔に似る銀河」であり、西の部分が「鬼の身に相当する銀河」であり 両方を合わせて「鬼の姿に似る銀河」である。ゆえに、[倉]の字源銀河には「鬼の横顔に似る銀河」と「鬼の横顔に似る銀河の首」の2箇所の〔両目〕で〔合計、目が四ツ〕あることになる。

 「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」から白鳥座γ(ガンマ)星・「北天(ほくてん)の最輝部(さいきぶ)」のほうに、閃光(せんこう)のような3本線が放たれる銀河部がある。この3本線は〔目(北アメリカ星雲・ペリカン星雲)から出る涙〕のように観える。ゆえに「北アメリカ星雲・ペリカン星雲と3本線の閃光のような銀河部」の図案は「泣く」を意味するヒエログリフとなった。このヒエログリフの「泣く」の字源銀河部は、漢字の[眔(とう)](字義は「なみだ」)の字源となった。

 前回(17)で説明したように、ホルスはハヤブサの頭部をもつ神である。
 ヒエログリフ「ホルスの眼」は「人間の眼」に似ている。しかし、ヒエログリフの「ホルスの眼」の下の模様は、ハヤブサ特有の顔の黒斑と羽毛を図案化したものと言われている。 また、ホルスの神の顔の眼にはハヤブサの目のまわりの羽毛と黒斑が描かれている。
 しかし、ヒエログリフ「ホルスの眼」の下の垂直方向の模様はハヤブサの眼の下の羽毛の形に似ていると言えても、斜め横に伸びる先端が渦巻き状に丸まる模様はハヤブサの顔の黒斑にはほとんど似ていない。
 けれども、ヒエログリフ「ホルスの眼」の下の垂直方向の模様は北アメリカ星雲・ペリカン星雲の下(南)の「長方形の暗黒天体部の西の辺」に相似し、斜め横に伸びる先端が渦巻き状に丸まる模様は上記の「閃光のような銀河部位と白鳥座γ星を包囲する円形の銀河部」の形に相似する。
 だから ヒエログリフ「ホルスの眼」の下の模様は、北アメリカ星雲・ペリカン星雲の下の「長方形の暗黒天体部の西の辺」と「閃光のような銀河部位と白鳥座γ星を包囲する円形の銀河部」を図案化したものと考えるべきことになる。

 マリア・カルメラ・ベトロ著╱南條郁子訳『図説ヒエログリフ事典』(創元社)の55頁は「ホルスの眼」について、下記のように記述する。

 「古い神話によればホルスは、父オシリスを殺害した叔父のセトに片目をくりぬかれた。その目は切り刻まれ捨てられたが、学問をつかさどる月神トトが辛抱づよくそれらを集め、もとにもどしてやったという。(中略)。この文字はまた、穀物の計量単位をあらわすのにも用いられた。セトが切り刻んだというホルスの目の6つの目の部分に、(中略)、それぞれ分数が割りふられている。6つの分数の和はトトによって復元された全体、すなわち1をあらわさなければならないはずだが、じっさいは63╱64にしかならない。この不足分の1╱64は、トトの魔術が補ったとされている。」

 この【ホルスの眼の6つの部分】は〔眉〕のヒエログリフが穀物の計量単位の「1╱8」、 〔目頭の白目〕を図案化するヒエオログリフが「1╱2」、 〔瞳〕(この字源は「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」)をあらわすヒエログリフが「1╱4」、 〔目尻の白目〕をあらわすヒエログリフが「1╱16」、 〔閃光のような銀河部位と白鳥座γ星を包囲する円形の銀河部を図案化する模様〕のヒエログリフが「1╱32」、 〔長方形の暗黒天体部の西の辺を図案化した模様〕のヒエオログリフが「1╱64」をあらわすことになった。

 ヒエログリフ「ホルスの眼」の字源銀河が子午線通過するとき、その南は天文学の国際的名称の「コールサック」である。「コールサック」は「石炭袋」と意味するものゆえ、古代エジプトでは「コールサック」を「穀物を入れる袋」に見立てたのである。
 「コールサック」の北部は「長方形の暗黒天体部」であり、この「長方形の暗黒天体部」は〔穀物を入れる袋の口部、あるいは計量に用いるカップ(升)〕のように観え、「人の横顔に酷似する銀河」は〔穀物を計量する人の横顔〕、「鬼の姿に似る銀河」は〔計量する人の右手〕、「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」と「鬼の横顔に似る銀河の首に付く両目」は〔傍(かたわ)らで計量を監視する役人や穀物を買う人のするどい眼〕のごとくに観える。
 だから、ヒエログリフ「ホルスの眼」の6つの部分は穀物の単位をあらわすヒエログリフとなった。

 5回前の13回に紹介した『図詳ガッケン・エリア教科事典』〔地球・宇宙〕(学習研究社)における「緯度の測定」と題する文章は、下記のごとく記述する。

 「緯度は天の北極の高度だから、簡単な方法は北極星の高度を測定すればよい。日付・時刻が決まれば、北極星の天の北極からのかたよりが計算できるので、天の北極の高度に換算できる。もっと精密に測る方法は、子午線経過を天頂の南側と北側とで行い、そのときの天頂距離がほとんど等しいような一対の恒星を選んでおき、その天頂距離の差を測るのである。」

 上記の文で指摘されるように、天の北極の高度で緯度を換算する方法は不精確である。さらに上記の説明が「時刻が決まれば」という条件をつけているように、今日のように精確に時刻を表示する時計が当時には発明されていなかったから、天の北極の高度で緯度を換算して観測地点の緯度を定めると、かなり不精確となった。ゆえに、天の北極の高度で緯度を計測する方法だと、旅する人々は迷って命を失うことになった。天頂点をキャッチして緯度測定する方法だと、旅する目的地に到着し家族が待つ家に帰ることができた。
 この精密に緯度が測定できた天頂緯度測定の理想的な天体部は「長方形の暗黒天体部」であった。

 だから「長方形の暗黒天体部」は”精密に緯度測定できる理想的な天体部と人々は憧れる銀河部”であったゆえ、漢字の[命]の字源となった。 

 この「長方形の暗黒天体部」は約5000年前にナルメル王が上下エジプトを統一した首都メンフィス(北緯29度59分)の天頂を通過し、有名なギザの3大ピラミッドが造営された約4500年前の第4王朝の首都メンフィスと3大ピラミッドの天頂(北緯30度)の天頂を通過し、約4200年前の第6王朝のメンフィスの天頂にもめぐってきた。
 上記したように「ホルスの眼」の下に付く模様となる「1╱64」をあらわすヒエログリフの字源は「長方形の暗黒天体部の西の辺」である。上記したように、「ホルスの眼」の6分割のヒエログリフの和は「1=64╱64」にならず、「63╱64」となって「1╱64」だけ不足となる。 この不足分「1╱64」は”トトの魔術”が補うものとされた。
 つまり、”トトの魔術”というのは「精密に緯度が測定できる不思議な眼力」をあらわすものであったにちがいない。

 「長方形の暗黒天体部」の南北の緯度の差は約7度であるので、「1╱64」は「6.5分」となる。そうすると ”トドの魔術”は「6.5分まで測定できる眼力」を意味するものであろうか。
 しかし、左に表示した幻冬舎ルネッサンスから出版された拙著『邪馬台国説が日本を滅ぼす』の73頁で詳細に立証して解説したように、桂離宮の庭園池に漬(つ)かる「天の橋立」という名の中央の築島の南の、私が「衝立岩(ついたていわ)」と名づけた岩には――〔人間の目は日々鍛錬すれば、天頂点をキャッチして1度の60分の1=1分までの緯度を精密に測定できる不思議な眼力がそなわっている〕、あるいは〔大海を航海した遣唐使船の船乗りたちは1度の60分の1=1分まで緯度を精密に測定できる眼力を有していた〕――と証言する仕掛けが設計されている。 

 だから、”トドの魔術”というのは〔天頂点をキャッチして1度・60分の1╱64(0.94分=56秒)まで、緯度を精密に測定できる不思議な眼の魔術〕をあらわすものであったと考えられる。 

 ゆえに、「ホルスの眼」が呪符となったのは、上記にて指摘した「セトへの恨み」をあらわすだけでなく、旅した人々が命を失わない〔精密に緯度測定できる眼力への呪(まじな)い」でもあったにちがいない。
 
マリア・カルメラ・ベトロ著╱南條郁子訳『図説ヒエオログリフ事典』は 「ホルスの眼」について――「ウジャト(wjaht)」(元の意味は「健康な目、回復した目」)を構成する文字の中で使われる――と指摘する。1分の緯度もミスらず精密に測定できる眼力は「健康な目」、 「精密に測定できる能力が回復した目」によってそなえることができる。
 だから、「ホルスの眼」は〔精密に緯度測定ができるための呪い〕のための呪符であったにちがいない。

 「長方形の暗黒天体部」の〔東西は約3.5度 北の3.5度の正方形と南の3.5度の正方形が二つ合体する長方形となり、北端の[亼]の南北は約2度・底辺が3.5度の二等辺三角形〕からなる。ゆえに、[亼]の字源銀河部を「屋根」に見立て 「長方形の暗黒天体部」を「壁」に見立てれば、[亼]の部分を含む漢字[命]の字源となった「長方形の暗黒天体部」は〔家〕の形をあらわしているように観える。

 ABC・アルファベットの[B]は「家」を図案化したものという意見が定説である。
 今から約4000年前ころに出現したABC・アルファベットのルーツとされるワディ・エル・ホル碑文の[B]となる文字は「家」を意味(表現)すると解釈されている。今から約3600年前頃に出現した原シナイ文字の[B]となる〈ベート〉と発音する文字も「家」を意味すると解されている。今から約3100年前頃に出現したフェニキア文字の[B]の〈ベート〉と発音する文字も「家」を意味すると定められる。
 そして、今から約5100年前頃から出現した古代エジプトのヒエログリフの[B]も「家」を意味する字と定まる。
 この「家」のヒエログリフは〔左から中央に向かって渦を巻くような形に図案された横長四角形〕である。だから、〔左から中央への渦巻き〕は「ホルスの眼」の「1╱4」をあらわす〔瞳〕となった渦巻くような形となる「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」をあらわし、主体の〔横長四角形〕は「人の横顔に酷似する銀河」の方から見た時に横長四角形となる「長方形の暗黒天体部」をあらわしていることになる。
 このヒエログリフの「家」は「大きな家」を意味するものとされる。「大きな家」は「ファラオ」と言い、「エジプト王」は「ファラオ」と呼ばれた。だから、ヒエログリフの「家」は「王が住む宮殿」をあらわすものであったゆえ、ヒエログリフの「大きな家」は「精密に天頂緯度を測定して、経緯度原点地が設置された王の家」をあらわす図案であったことになる。

 なお、私はインターネットの掲示板として「ワディ・エル・ホル文字」を公開し、2011年9月9日にヒエログリフ「家」の字源は「長方形の暗黒天体部」であると指摘した。     

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