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2012年1月 9日 (月)

枯山水の名園で有名な竜安寺の石庭は”世界の文字は銀河から作られた”と証言する・33

 すべての漢字の字源を知ることができる基本字は1400字前後である。
 しかし、1400字前後の漢字の字源銀河を知らなければ、すべての字源銀河を知ることができないかと言えば“NO!”である。
 このことは、竜安寺の石庭によって証明される。
 竜安寺の石庭は、1400字前後の漢字が作られた銀河各部の形状を15個の5群の石組で表示する。つまり、15個の2倍の30字の字源銀河を知れば、この30字の字源銀河の解明から5倍の150字、150字の字源から10倍の字源銀河が明らかにすることができると示している。
 (このことは、28回前の〔〕の末部にて、[欠]の字源を解明すると[欠]の部首を有する幾つかの字の字源解明できるようになり、[谷]に[欠]が組み合わさる[欲]の字源から[谷]の字群の幾つかの字源を知ることができると例をあげて説明した。)
 だから、すべての字源銀河を知ることができる基本字の、その基本となる字は150字あるいは300字で十分ということになる。
 300字の字源銀河を解明すると、ゆっくり楽しみながら研究しても10年も費やせばイモヅル式に1400字前後の字源となった銀河を知ることができるであろう。熱中して才ある人ならば、5年も研究すれば1400字前後の基本字の字源となった銀河を解明できるかもしれない。
 もっとも趣味で字源あるいは歴史の世界を楽しみたい方は、すべての字源銀河を知るのが目的ではなくコツコツと1字ずつ解明し発見して喜びを知ることが目的となるであろうから、直ぐにでもこの世界に没入できる。

 プロ(学者)たちは1980年代で終焉(しゅうえん)をむかえた従来のデカルト以来の西欧近代科学の合理思考のパラダイム(理論的枠組み)にこだわって“文字が銀河から作られた”なんて説には直ぐに飛びついて聞き耳をもたないにちがいない。
 いっぽう、私の説は1980年代から“デカルト以来の西欧近代科学のパラダイムには幾つかの誤りがある”と警告した先端科学者の超合理の考え方、21世紀の学界はじめ経済、思想などそして時流となって世界を席巻(せっけん)する、現在進行形の新しい考え方にもとづく字源と歴史の研究である。
 だから、従来の合理の考え方を捨てて、もはや科学界では日常的になった超合理の科学のもとづく字源や歴史の研究は、プロ(学者)たちよりも先にあなたのほうが研究しだしていることになる。それゆえ、趣味と言ってももはや学者たちよりもあなたのほうが先んじていることになるので、研究しだしたとたんにあなたはプロであることになる。
 この研究や知識は、字源と歴史を知ることができるだけではなく、1980年代から超合理の考え方が世界を支配しだした現状の時流にどう対処すればよいか誤ったり惑わないですみ、今が今、賢明に生きる方法やヒントを与えてくれるにちがいない。

 従来は右脳を沈黙させて左脳の考え方が発揮された時代であった。
 1980年以降は、従来の左脳の考え方を抑制(よくせい)し右脳の考え方を優先する、あるいは右脳の考え方に支配される時代が到来するということであろう。
 従来は左脳によるデカルトの考え方が勝利を謳歌(おうか)した。
 かわって21世紀は、右脳の考え方が世界を支配して謳歌するのではあるまいか。
 1980年代、先端科学者たちは“デカルトの西欧近代科学の考え方には幾つかの誤りがある”と警告し立証した。
 現在の科学界は超合理にもとづく学説や理論や応用技術が勝利している。
 ということは、21世紀は右脳の超合理が優先される時代ではあるまいか。
 現在、世界でおきているデカルトの考え方をいちはや取り入れたヨーロッパの経済的危機や合理主義のアメリカにおける反格差の怒りと抗議で混乱し、合理主義の考え方で国家と国民を統治した独裁者ちは失脚し、津波を想定外と言った科学者たちの誤りと東京電力の福島原発事故対策の失敗などには、もはやデカルト以来の西欧近代科学の合理の学術の在り方によって生じた限界が明確に見える。
 これらの混乱は、先端科学者たちが先取りした右脳の考え方なければ解決できない。また、明日へ一歩踏みだすこともできない。ということからして、今が今、時代はもはや超合理の時代の真っただ中を突進しているのではあるまいか。

 従来、現在も学校教育では合理の考え方を学んでいる。
 学校では、超合理の考え方のほうが合理の考え方に優るとは教えない。
 しかし、竜安寺の石庭は――合理の考え方は完全ではなく、誤りが有する。超合理の考え方のほうが優る――明確に教える。
 22回前の〔11〕で、竜安寺の石庭は――5群の計15の石を、どこから見ても計14個にしか見えないように設計して、石庭に15個の石があると考えるを超合理、14個しかないと思うのが合理の考え方である――と示していると指摘した。
 竜安寺の蔵六庵(ぞうろくあん)の茶室の前にある“知足(ちそく)の蹲(つくば)い”も、石庭に設計される超合理と合理の相違を示す装置である。
 そして、石庭は〔欠けた正方形〕の東側の平庭の石の数を合計7個にして「合理の考えは誤っている」とあらわし、〔欠けない真正の正方形〕の西側の平庭の石の数は合計8個にして「超合理の考え方こそ正しい」と示す。
 このように、我々が学校教育で洗脳された合理の考え方には、誤りが存在する。
 現在、われわれが目撃し耳にする世界の混乱と軋(きし)みは、きっと従来の合理の考え方の限界と行き詰(づ)まりを示すものであるにちがいない。
 従来の合理の考え方しかできない専門家たちによって混乱と軋みが生ずる、この21世紀初頭を生きてゆくわれわれは、“日本文化の根元的な考え方である”と先端科学者が指摘した超合理の考え方を取り戻す必要があるのではあるまいか。

 この〔枯山水の名園で有名な竜安寺の石庭は”世界の文字は銀河から作られた”と証言する〕の解説には字源銀河図を挿入(そうにゅう)しないために難解であろうが、左に表示した幻冬舎ルネッサンスから出版された拙著『邪馬台国説が日本を滅ぼす』には、すべての漢字とヒエログリフが作られた資料Bの写真を所載し、資料Cは「資料Bの銀河各部の名称」図であり、本文には幾つかの字源銀河の解説図を所載した。
 これらを基礎資料にして、白川静著『字統』(平凡社)などの字源字典や小林石寿編『甲骨文字字典』と『金文字典』などで研究すれば、ゆっくり研究しても10年も費やさなくても1400字前後の字源銀河を知ることができるであろう。
 また、銀河の写真と字源字典と竜安寺の石庭の写真集によっても、字源銀河の研究をおこなうことができる。竜安寺の石庭は銀河の形の単純化がなされているので高度の右脳思考が求められ、さらに禅宗の思想や哲学が融合されているので深い思索が必要となる。
 ところが、桂離宮の庭園は夏音文字の学芸だけををあらわす施設であるので銀河の形は明確に設計されているので理解がしやすい。拙著『邪馬台国説が日本を滅ぼす』の57頁の図13の〔桂離宮の庭園における字源を知る3つの基本形〕を基礎にして、銀河の写真と字源字典と桂離宮の庭園の写真集を用いれば、すべての字源銀河が最も容易に解明できるであろう。

 基本字が1400字前後あれば、1400字の字源銀河を解明しなければならないと考えるのは、左脳が優れる人々の考え方である。左脳は論理と言葉をあつかうが、一度に一つずつ個別的に考えようとするからである。
 右脳に優れる人々は感覚(イメージ)で考える。ゆえに、複雑な視覚パターンの認識や処理にいちじるしく優れる彼らは、1400字前後の漢字が作られた銀河のパターン化をおこなう。
 右脳で考える芸術家によって、竜安寺の石庭は5つの石組ですべての字源銀河をあらわすことができると造形して証明した。
 “江戸初期の天才芸術家”と評される小堀遠州は、1400字前後のすべての基本字が作られた銀河全像を①両手の形、②人の横顔の形、③オス鹿の横顔の形の3つにパターン化して、桂離宮の庭園を作った。(これが、上記した拙著『邪馬台国説が日本を滅ぼす』の57頁の図13の〔桂離宮の庭園における字源を知る3つの基本形〕である。)
 つまり、600~1000字のヒエログリフが作られた銀河全像を、小堀遠州は桂離宮の庭園を作って3つのパターンに大別できると立証したのである。
 すべての漢字の字源をあらわす銀河全像を幾つまで集約してパターン化できるかと考える発想は、論理や語学に長(た)ける左脳思考に優れる人たちは抱かない。
 しかし右脳で考える人は発想し、竜安寺の石庭を作った芸術家は5つにパターンに分け、右脳がずばぬけて優れる小堀遠州にいたってはたった3つのパターンに分け、すべての文字が作られた銀河は一つの帯となってつながるので3つのパターンに大別した基本形を一つにつなげている。
 銀河から作られた漢字とヒエログリフの秘密は左脳で考えると理解できない。
 左脳と右脳は、別なる固有の思考形態を有する。
 人間の頭脳は、言語と論理を用いてのみ思考する単一的組織ではない。
 文字は右脳によって作られた。
 右脳によって作られた文字の字源は、右脳によって解明できまた理解できる。
 小堀遠州はすべての漢字が作られた銀河全像は3つのパターンに分類できると桂離宮の庭園で証明した。だから、遠州は600~1000字のヒエログリフが作られた銀河全像は3つのパターンに分類できると証明したことになる。

 漢字には部首による分類法があるように、ヒエログリフにもエジプト古代文字学者のアラン・ガーディナー(1879-1963)が分類した「ガーディナーのリスト」と呼ばれる方法がある。
 マリア・カルメラ・ベトロ著╱南條郁子訳『[図説]ヒエログヒフ事典』(創元社)における附録❷は、ガーディナー著『エジプト語文法』に掲載された700字余りのリストに、ガーディナーのリストに無い文字も掲載する。
 ガーディナーはヒエログリフを〔セクションA~セクションZ〕の26の項目に分類した。
 この26の項目に対して、『[図説]ヒエログリフ事典』は第1章~第8章の8項目、つまり第1章は〔人間〕、第2章は〔神々〕、第3章は〔動物〕、第4章は〔植物〕、第5章は〔天と地と水〕、第6章は〔家屋〕、第7章は〔街と宮殿と神殿〕、第8章は〔道具〕に分けている。

 第1章には〔人間〕のさまざまな図案を掲載する。
 これら〔人間〕という項目に分けられた、人間の姿や動作や各部分を図案化したヒエログリフは、これまで解説した通り、「十字の銀河」、「鬼の姿に似る銀河」、「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」、「人の横顔に酷似する銀河」、「ちょっと長め目の人の横顔に似る銀河」(すなわち、「ライオンの横顔ににる銀河にして「夏の銀河の全像」」)などから作られた。
 「十字の銀河」の西半分は乳房や子宮に見立てられる部位があるので〔女性〕のイメージとなり、東半分の左手には弓・鍬(くわ)のような銀河が連結するので〔男性〕のイメージとなる。
 また、「十字の銀河」の右手(西の手)には微(かす)かに見える〔棒〕のような銀河があり、「鬼の姿に似る銀河」を〔右手〕に見立てると「十字の銀河」は〔右手が持つ棒や道具〕のように観える。
 「十字の銀河」の西の足は妊婦の円い腹部のようにも観え、乳房にも観える。
 この「十字の銀河」の西の足は短く・東の足は長いので、〔座る人〕、〔立って歩く人人〕、〔踊る人〕、〔逆さの人〕などはじめ、さまざまな動作を図案化したヒエログリフの字源は「十字の銀河」であることが容易に察知できる。
 「十字の銀河」と「鬼の姿に似る銀河」は〔両手・両腕〕に観える。ゆえに、さまざまな〔手・腕の形〕を図案するヒエログリフは「十字の銀河」と「鬼の姿に似る銀河」を観たさまざまなイメージ解釈によって作られたことになる。
 〔目〕と〔口〕にように観える「北アメリカ星雲・ペリカン星雲の、東と西に隣接する銀河」は幾つか作られた「目」と「口」の字源となる。
 また「鬼の姿に似る銀河」・「人の横顔に酷似する銀河」・「夏の銀河の全像」の〔口〕あるいは〔口〕に相当する部分に隣接する天体部が、「口」の字源となる。
 「コールサック」の南を上・北を下にすると〔人の足〕の形に相似する。ゆえに、「コールサック」は「足」の字源となった。
 「十字の銀河の両足」は〔歩く両足〕に観えるので、いろいろの「歩く足」を図案するヒエログリフの字源となった。
 「十字の銀河の胸」には”M39”という名の散開(さんかい)星団がある。この“M39”がある胸部と「十字の銀河の子宮」がある箇所は〔女性の乳房〕の形に相似するので、「乳房」の字源となる。
 「十字の銀河の西洋ナシのような形の頭部の冎(あな)とこれを包囲する銀河」は女性の骨盤口の形に相似する。この「十字の銀河の西洋ナシのような形の頭部」と「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」の形は類似するので、この二つの銀河部は「胎盤」のヒエログリフの字源となる。

 第2章の〔神々〕のヒエログリフにおいては、幾つかの「男神」と「女神」と「王」のヒエログリフの顎(あご)にはヒゲがある。「鬼の横顔に似る銀河」には明確に〔顎ヒゲ〕が生えている。ゆえに、〔顎ヒゲ〕が生える「男神」と「女神」と「王」のヒエログリフの字源は「鬼の姿に似る銀河」ということになる。
 「オシリス神」のヒエログリフも〔顎ひげ〕が生えるが、「オシリス神」のモデルは「人の横顔に酷似する銀河」であるので、「オシリス神」の字源は「人の横顔に酷似する銀河」と考えるべきことになる。というのも、よく観ると「人の横顔に酷似する銀河」にも〔顎ヒゲ〕が生えているからである。
 顎ヒゲが生える「アメン神」と「ミン神」がかぶる2枚の羽の冠の形は「人の横顔に酷似する銀河」の〔胸部に相当する銀河〕に類似する。ということは、「アメン神」と「ミン神」のヒエログリフの字源は「人の横顔に酷似する銀河と胸部に相当する銀河」であると考えられる。
 ヒエログリフ「ホルス神」の字源は「北アメリカ星雲とペリカン星雲」である。
 ホルスの眼を切り刻んだ叔父の「セト神」のヒエログリフの字源は、「北アメリカ星雲・ペリカン星雲と人の横顔に酷似する銀河の中間の暗黒天体部」であるにちがいない。というのも、この暗黒天体部の形は「セト神」の顔の形に相似し、この暗黒天体部は「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」の中央の暗黒天体部と接続して、「ホリスの眼」の〔瞳〕の「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」を切り刻み、「ホルスの眼の目尻側の白目」と切り刻んで食い込んでいるからである。
 「トト神」の字源は「トキの姿に似る銀河」(「夏の銀河の東北部」の「長方形の暗黒天体部」の東の辺・「鬼の姿に似る銀河」・「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」・「人の横顔に酷似する銀河」・その隣の鷲座α星へかけての星くずが合体する銀河の領域)である。
 天地創造の女神ヌトのモデルは「十字の銀河」、男神のゲブのモデルは「鬼の姿に似る銀河」である。
 この「十字の銀河」と「鬼の姿に似る銀河」を連結するのが「ナイル川の氾濫の形状に似る銀河」である。この「ナイル川の氾濫の形状に似る銀河」がワニ神の「セベク神」を図案するヒエログリフの字源であると考えられる。「セベク神」は“原初の神”“創造の神”として崇(あが)められた。天地創造神話に登場する「原始の水」のモデルは「四つ輪の銀河」であり、「四つ輪の銀河」は「十字の銀河」の東隣にある。それゆえ、女神ヌトである「十字の銀河」に連結する〔ワニ〕のイメージとなる「ナイル川の氾濫の形状に似る銀河」は「セベク神」の字源であると考えられる。「ナイル川の氾濫の形状に似る銀河」は「長方形の暗黒天体部の東と北の辺」にも連結する。「長方形の暗黒天体部」とその周辺の銀河の形状は〔周囲が傾斜して一段高い台〕のごとくに観える。「セベク神」のヒエログリフは〔台の上に載るワニ神〕を描いている。
 「セベク神」の異体字に〔ワニが遺骸を包んだ布すなわち屍衣(しい)あるいはミイラの包帯のようなものから顔を出した姿〕に図案するものがある。
 ヒエログリフ「プタハ神」の字形は〔プタハ神が屍衣にくるまれて台座に立つ像〕である。10回前の〔23〕で指摘したように、第1王朝から第6王朝までの首都メンフィスの天頂に「長方形の暗黒天体部」がめぐってきた。メンフィスの古称は「プタハのカーの家(フト・カー・プタハ)」であり、プタハ神はメンフィスの主神であった。〈カー〉と発音する「霊」を意味する「両手の肘(ひじ)を直角に曲げて上に挙げる両手」のヒエログリフは「長方形の暗黒天体部」を図案化したものであり、「天頂点をキャッチすれば精密に緯度が測定できる」と表現するものであった。ABC・アルファベットの[B]の初文となる古代エジプトの[B]は[大きな家]すなわち「王が住む家(王宮)」を図案化したものであり、「大きな家(ペル=ラア)」は後に「ファラオ」と言って「エジプト王」の称号となった。プタハは美術工芸の神であり、メンフィスは王朝美術の中心地であった。
 美術(芸術)の神はトキの頭を有するトト神である。このヒエログリフ「トト神」の〔トキの嘴(くちばし)〕の字源部は「長方形の暗黒天体部の東の辺」である。メンフィスの天頂には「長方形の暗黒天体部の東と北の辺が交わる隅(すみ)」がめぐってきた。この「長方形の暗黒天体部の東と北の辺の隅」に「ナイル川の氾濫の形状に似る銀河の大きく開ける口の部分」が連結する。この「ナイル川の氾濫の形状に似る銀河の大きく開ける口の部分」の形状のイメージは〔その昔、メンフィスでは毎年のナイル川の洪水で犠牲になった死者が多数いた〕と示すことになる。だから、プタハ神は〔洪水で多くの人々が犠牲になった〕とあらわして屍衣にくるまる姿になったにちがいない。洪水が襲った水浸しになった土地を耕す農民たちが住む村では、洪水で破壊された古い家があった場所の上に新しい家を建ったので、何年かたつうちに村の土地はだんだん高くなって丘となり、メンフィスの村は洪水であふれた水が届かないほど高い土地となった。この〔高い土地〕をあらわして、「プタハ神」は台座に立つ神となったのであろう。
 また、王宮は洪水の水が届かない高い丘の上に建造されたので、ヒエログリフの「プタハ神」は台座に立つ像に図案化されたのであろう。
 プタハ神は屍衣の下から手だけを出して、ウアス杖(じょう)と呼ばれる細長い杖(つえ)を持っている。このヒエログリフ「プタハ神」の字形は、「鬼の姿に似る銀河」を「プタハ神」に、「屍衣から出す手」を「北アメリカ星雲」に、「ウアス杖」を「長方形の暗黒天体部の北の辺から人の横顔に酷似する銀河の頭の角までの銀河部(メンカウラー王のピラミッドのモデルとなった三角形の銀河部)」に見立てて図案化したものと考えられる。

 第3章は〔動物〕である。
 文字(ヒエログリフ)の神のトトは、トキの頭を有する。
 ゆえに、さまざまな動物のヒエログリフは〔トキの頭や嘴〕に相当する「長方形の暗黒天体部」、「鬼の姿に相似する銀河」、「鬼の姿に似る銀河の背景の鳥の翼のように観える銀河」、「ナイル川の氾濫の形状に似る銀河」から作られた。また、動物のヒエログリフは「十字の銀河」、「十字の銀河の背景となる鳥の翼のように観える銀河」(四つ輪の銀河)から作られた。
 「コールサック」は〔コブラの姿〕に相似し、「人の横顔に酷似する銀河」は〔ライオンの横顔〕に類似し、「夏の銀河の西南部から鷲座にかけての銀河」は〔象の横顔〕に相似し、「夏の銀河の全像」は〔ライオンの横顔〕に相似し、そして天頂にほど近い真上から流星雨が降ってきた「しし座」は〔横たわるライオンの姿〕に相似する。このような銀河部が字源となって、それら動物たちの姿を図案したヒエログリフが作られた。
 さまざまな 動物のヒエログリフには全身像もあるが頭部だけというのもあるが、これは「十字の銀河」・「長方形の暗黒天体部」・「長方形の暗黒天体部に接続する南の銀河」、「人の横顔に酷似する銀河」、「夏の銀河の西南部」、「夏の銀河の全像」などが動物の横顔に観えるからである。
 「十字の銀河」の背景となる「四つ輪」の銀河は〔鳥の翼(東の翼)〕、「鬼の姿に似る銀河より北側の背景の銀河」も〔鳥の翼(西の翼)〕のように観える。このため、「十字の銀河」から「鬼の姿に似る銀河」までは〔鳥の姿〕のイメージとなり、「北天の最輝部」とその周辺もに〔鳥の姿〕のイメージとなる。
 「十字の銀河」と「その東西の暗黒天体部」は〔フクロウの正面顔〕に相似し、「“M39“という散開星団より南の十字の銀河」の形は〔鳥の姿〕に観え、「十字の銀河の子宮」は〔小鳥〕に観える。
 「ナイル川の氾濫の形状に似る銀河」は〔川を泳ぐ魚〕に観え、「ナイル川の氾濫の形状に似る銀河」を〔川の水〕に見立てると「鬼の姿に似る銀河」が〔魚〕に観える。

 第4章は〔植物〕である。
 「十字の銀河」は〔木〕に観える。「人の横顔に酷似する銀河」の方から見ると、「四つ輪の銀河」・「長方形の暗黒天体部」・「長方形の暗黒天体部より南の銀河」は葉が茂る〔葉冠(ようかん)部〕に観え、「鬼の姿に似る銀河」・「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」は〔幹〕に観えるので、「十字の銀河」は〔木の枝〕や〔ヤシの枝〕のヒエログリフの字源となった。
 「ナイル川の氾濫の形状に似る銀河」から「長方形の暗黒天体部」は〔沼地〕や〔水にひたされた田畑〕のイメージとなる。だから、「長方形の暗黒天体部の4辺」は〔沼地に生える草、パピルス、葦〕あるいは〔スイレン〕のイメージとなる。
 「長方形の暗黒天体部の西の辺」から「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」は〈カー〉と発音する「スイレンの葉と茎と地下茎」を図案化したヒエログリフの字形に相似する。このヒエログリフは「千」という数字の単位として用いられた。
 ヒエログリフ「ブドウ棚」の字形は「長方形の暗黒天体部」に相似する。

 第5章は〔天と地と水〕である。
 「天」は〔天の女神ヌト〕をあらわす「十字の銀河」、「地」は〔大地の男神ゲブ〕をあらわす「鬼の姿に似る銀河」であり、「水」は「ナイル川の氾濫の形状に似る銀河」が字源となる。
 「十字の銀河の真南の渦巻きの半円形」が「地平線下の太陽」であり、「翼の形に似る四つ輪の銀河」と「鬼の姿に似る銀河より北側の翼に似る銀河」の中間はヒエログリフ「有翼日輪」の字源となる。「鬼の姿に似る銀河」と「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」は「コブラのウラエウスがついた太陽円盤」の字源となり、「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」と「3本線の閃光(せんこう)を放つ銀河部」は「光線を発している太陽円盤」の字源となり、「白鳥座γ星を中心にして包囲する円形の銀河」はシンプルな「太陽円盤◎」の字源となった。
 「光線を発している太陽円盤」の「太陽円盤」を「目」に取り変えて「泣いている目」となるヒエログリフがある。「目」の字源である「ホルスの眼」の左目は「月」を象徴した。ゆえに、「水平な三日月」のヒエログリフの字源は三日月の形に似る「ホルスの眼の縁(ふち)」であり、「満月」の字源は「ホルスの眼」の〔瞳〕となる「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」ということになる。

 第6章は〔家屋〕である。
 「家」の字源銀河は、コールサック北部の「長方形の暗黒天体部」である。
 漢字の[字]の字源のおいては[宀(べん)]の字源を[天]の字源である「十字の銀河」の見立てて横にし、[子]の字源を「鬼の姿に似る銀河」とする。これゆえ、『説文解字』は[告]の字源解説において「十字の銀河」を「横木」と記す。
 この漢字の[字]と[告]の字源と同じくヒエログリフの「扉」の字源も「十字の銀河」を横にして、図案したものと考えられる。というのも「扉」の文字は「水平に置かれた木の柱」をあらわす文字と併記(へいき)され、前述したように「木」の字源は「十字の銀河」だからである。
 ヒエログリフには「カンヌキの横木」という字がある。この異体字に「カンヌキの横木に歩く両足」とを組み合わせる文字があり、移動をあらわす動詞の中で使用される。「十字の銀河の両足」はまさに〔歩く両足〕である。ゆえに、歩く両足の上の「十字の銀河の子宮がある腰の部分」が「カンヌキの横木」の字源であることがわかる。
 円形に図案される「脱穀場」の字源は円形の「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」であり、「ビール壺」の字源は、漢字の[酋](酒を入れる容器j・酒樽)と同じ、[酋]の上部[亼(しゅう)]の字源銀河・「長方形の暗黒天体部」・「長方形の暗黒天体部より南の銀河部」であるにちがいない。

 第7章は〔街と宮殿と神殿〕である。
 「宮殿(要塞)」の字形中央に〈ア〉と発音する「肘が直角に曲がる手」が組み合わさる異体字がある。この異体字の「肘が直角に曲がる手」の字源は直角に曲がる「十字の銀河の南部からナイル川の氾濫の形状に似る銀河」ということになる。そうすると、「宮殿」つまり「要塞」のヒエログリフの字源は「十字の銀河」の下に「長方形の暗黒天体部」を連結させたものと考えるべきことになる。
 発掘された紀元前3000年ころのパリーのルーブル美術館が所蔵する〔要塞〕を描くレリーフには――最上部に敵の侵入を防ぐための柵(さく)が作られていた。ゆえに、「十字の銀河」は敵が侵入する〔入口の扉〕に見立てられ、この〔扉には頑丈(がんじょう)なカンヌキの横木〕が取りつけられていたことになる。だから、第6章で解説したように、「扉」の字源は「十字の銀河」、「カンヌキの横木」の字源は「十字の銀河の子宮がある腰の部分」となったのである。
 第2章の箇所で説明したプタハ神は〔ワスの笏(しゃく)〕と〔アンク〕と〔ジェド柱〕を組み合わせた杖を持つ。この杖に組み合わされる3つの装飾は、「ホルスの眼」を6分割するうちの〔1╱64の穀物の単位〕をあらわすヒエオグリフの字源「長方形の暗黒天体部の西の辺」をあらわすものであろう。
 〔ワスの笏〕は「ペリカン星雲」の〔後ろ向きのキツネの顔〕をデザインするものであり、〔アンク〕は「ホルスの眼の涙である、香水のような芳香がするナイル川の洪水で亡くなった人々の生命の芽生え〕をあらわし、〔ジェト柱〕と呼ばれるヒエログリフの字源は「長方形の暗黒天体部の東・西の辺」であり〔洪水で破壊されて古い家のあった場所に新しい家を代々建てて柱のように幾層も積み重なった土台〕をあらわしているものと考えられる。というのも、上記の〔要塞〕の下の〔高い土台〕の部分は「長方形の暗黒天体部」をあらわすものとなるからである。
 字形が次のような各銀河部の形に相似することからして、ヒエログリフ「下エジプトの祠堂(しどう)」の字源は「長方形の暗黒天体部の西隣の暗黒部」(ホルス神の叔父の「セト神」の字源銀河部)であり、「上エジポトの祠堂」の字源は「長方形の暗黒天体部」であり、王の若返りのための儀式をおこなう「セド祭の祠堂」の字源は「長方形の暗黒天体部とその西隣の暗黒部」(コールサックの北部)であったと考えられる。

 第8章は〔道具〕である。
 「船」、「聖船」、「釣船」などのヒエログリフの字源は「鬼の姿に似る銀河」となる。というのも、「ナイル川の氾濫の形状に似る銀河」を〔船を浮かばせる水〕に見立てれば、〔水の上に浮かぶ船〕は「鬼の姿に似る銀河」ということになるからである。
 「帆」のヒエログリフの字源は「十字の銀河」である。
 その底(南部)が円くくぼむ[U]字形の「長方形の暗黒天体部底」の中央から底の方の形は「漁網」のヒエログリフの字形に相似する。ゆえに、「魚網」の字源は「長方形の暗黒天体部の中央から底まで」であると考えられる。
 「天秤(てんびん)」の字形に「十字の銀河」が似ているゆえ、「天秤」の字源は「十字の銀河」となる。
 「鬼の横顔に似る銀河」を〔ハープを弾(ひ)く人の横顔〕に見立てると、「十字の銀河」が〔ハープの弦(げん)〕、「四つ輪の銀河がハープの枠」に観える。また、「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」を〔ハープを弾く奏者の手〕に見立てると、「長方形の暗黒天体部」が〔ハープの弦〕に観える。

 以上のごとく、左に表示した幻冬舎ルネッサンスから出版した拙著『邪馬台国説が日本をえ滅ぼす』の資料Bのすべての漢字の字源が作られた〔銀各部の形状〕は、すべてのヒエログリフの字源でもあった。
 ということは、【ヒエログリフ(文字)】は【銀河各部の形状】と存在するものであったことになる。
 わが国に今から約4050年前に伝来した【夏音文字】もまた【銀河各部の形状】で存在するものであった――これについては、竜安寺の石庭で証明できる。
 リチャード・H・ウィルキンソン著╱伊藤はるみ訳『図解エジプトシンボル事典』(原書房)は序文で――「古代エジプト人は、自分たちの言葉を書き記すためのヒエログリフを「メドゥウ・ネチェル」つまり「神の言葉」と呼んでいた。ギリシャ人がエジプトの神殿に刻まれた浮き彫りや碑文を表わすために作りだした「ヒエログリフ(聖なる刻まれた文字)」という名称にも同じ意味が込められている。実際に文字として使用されたヒエログリフと、美術作品の中で拡大して描かれたその形とは強く結びついている――と指摘する。
 また、この序文には――ある有名なエジプト美術史家はこう言っている。「……書記は、いったんすべてのヒエログリフを上手に描けるようになると、「イプソ・ファクトipso facto」つまり芸術家と呼ばれた。というのも、彼が象形文字で描き上げた作品は、たくさんの表意文字が互いに作用しあう、ひとつの集合体だからである」――という記述もある。
 竜安寺の石庭のすべての漢字の字源をあらわす5群の15個の石は、互いに作用しあってひとつの字源をあらわし、このひとつの字源から一連の漢字の字源が解明でき、また、15個の石から成る5群の石組はすべての漢字の字源となった集合体・銀河を表現する芸術作品である。
 したがって、古代エジプト人たちがヒエログリフを「神の言葉」と呼んだのは、【銀河各部の形状】が【ヒエログリフ】であり、【特に重大な銀河の1群の形状】は【神】であったからである。

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