日本が滅びる・71
●愛、あざやかに永遠であれ(12)・『古事記』序が語る歴史を知る方法の解説(E)
◆学者はじめジャーナリストそして出版界やマスメディアは、本居宣長が著作した『古事記』の注釈書『古事記伝』は「絶対に正しい、重大な誤りや欠陥は存在しない」と断定する。しかし、『古事記伝』には誤った歴史観を有することになる重大な欠陥が存在する。このため、宣長以後から現在までに成立した日本神話の意見やすべての書物の内容は『古事記』上巻に記述された歴史的事実に対してまったく異質の解釈が表示されることになった。
『古事記』を作成する当時、朝廷は至上神と崇拝する皇祖・天照大御神の聖性を汚してはならないと厳重に禁止した。この命令に背き、編纂スタッフは“愛、あざやかに永遠であれ”と願って伊耶那美命が提唱した日本建国の〔愛〕の理念を後世に伝えようと死を覚悟して『古事記』を完成させた。編纂スタッフが後世に伝えようとした日本建国の〔愛〕の理念を天照大御神は憎悪し呪い祟(たた)ったので、彼らの決意は朝廷への謀反となり死を覚悟する必要があったのである。
『古事記』を書く役目を太安万侶(おおのやすまろ)が担当した。したがって、安万侶の使命は編纂スタッフが抱く“愛、あざやかに永遠であれ”と願いを成就させるために、序を巧妙に工夫して作成しなければならなかった。
編纂スタッフは皇祖・天照大御神の聖性を汚す歴史的事実を後世に伝えるために――〔音〕という注を付けた夏音文字(いわゆる“字音仮名”)はじめ7世紀に完成した楷書を含める〔すべての漢字の字源・原義は秋の銀河と夏の銀河各部の形状である〕すなわち「銀漢(銀河)から作られた文字」であるから「漢字」と略称することになった秘密に注目して――すべての文字の字源・原義である銀河各部の形状に変換すれば真実の歴史を知ることができる仕組みを基に『古事記』上巻を著作した。もちろん、『古事記』作成目的は伊耶那美命が提唱した日本建国の〔愛〕の理念を後世に伝えることであったゆえ、『古事記』上巻のテーマは日本建国の〔愛〕の理念となった。
これゆえ、安万侶は(1)「〔音〕と注が付く神産巣日神(かむむすひのかみ)の時代(今から約4050年前の中国の夏代初頭・わが国の後期縄文時代初頭)に伝来した字音仮名(夏音文字)はじめ楷書をふくめる全漢字を字源・原義の銀河各部の形状に直せば真実の歴史を知ることができる」という歴史の解明方法を説明する巧妙な文章を作成し、(2)『古事記』上巻は日本建国の〔愛〕の理念を後世に伝えるために作成されたことをも巧妙に記述した。
このような巧妙な文章が『古事記』の序は初頭と末部で記述されていることを、わがブログ「卑弥呼の逆襲:日本が滅びる・70」で詳細に解明した。つまり、初頭の「しかれども乾坤(けんこん)初めて分かれて、参神造化の首(はじめ)をなし、陰陽ここに開けて、二霊群品の祖(おや)となる。このゆえに幽顕(いうけん)に出入りして、日月目を洗ふにあらはれ、海水に浮沈して、神祇(しんぎ)を滌(すす)くにあらわれる」という文と、末部の「姓(うじ)に於きて日下(にちげ)を玖沙訶(くさか)と謂ひ、名に於きて帯(たい)を多羅斯(たらし)と謂ふ」は、上記の(1)と(2)に指摘した巧妙に工夫して表現した文章である。
◆『古事記』の序は中央部において――『古事記』の原典は帝紀(中巻・下巻の歴代天皇の系譜を中心とした記録)と本辞(上巻の日本神話)である。「帝紀」は「帝皇の日継(ひつぎ)」とも呼ばれ、「本辞」は単に「旧辞」、または「先代の旧辞」とも称された――と記述し、末部にて――和銅四年(911)九月十八日に、元明天皇は安万侶に詔(みことの)りして、稗田阿礼(ひえだのあれ)が誦(よ)むところの天武天皇の勅語(ちょくご)の旧辞を撰録(せんろく)して献上せよと命令したので、『古事記』が完成された――と今日に伝える。
A図に示すように、「稗田阿礼が誦む」の[誦]の字源は「鬼の姿に似る銀河」である。「鬼の口」が[言]をあらわし、[甬(よう)]が「鬼の姿に似る銀河」に相当するからである。人体にそっくりの「十字の銀河」を〔ヒト〕に見立てると、「鬼の姿に似る銀河」は〔ヒトが通う路〕となる。「通う」の[通]の字の之繞(しんにょう)の[之(し)]について、わが国の古代中国文字研究の第一人者とされる故・白川静博士が著作した『字統』(平凡社)は「趾(あし)あとの形で、歩の上半にあたる。足の前に進むことを示し、之往(しおう)が字の初義」と解説する。A図に示すように、〔東から西へ歩を進めて往(ゆ)く女性〕の通う路は「鬼の姿に似る銀河」、〔西から東へ前進して往く男性〕の通った路も「鬼の姿に似る銀河」となる。その〔女性・男性が歩く右足と左足〕は〔踊る時の両足〕も観えるとされて、[足]と[甬]が加わる[踊]という字が生まれた。
「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」は〔通路〕に見立てられる「鬼の姿に似る銀河」に連結する。「激流の銀河」を〔地下を流れる水脈〕に見立てると、〔渦巻〕のごとき形をした「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」は〔地下から涌(わ)く水〕のごとくに観える。だから、「涌く」の[涌]の字は[水](三水偏)に[甬]を加える字となった。
B図に示すように、[甬]の字源である「鬼の姿に似る銀河」は〔樹木の幹〕にも観える。ゆえに[木]に[甬]に加えて、木を材料にして作る[桶(おけ)]の字となった。白川静著『字統』は[甬]は「桶(とう)の初文」であると指摘する。
以上のごとく、[誦]の字源は「鬼の姿に似る銀河」である。
◆C図に示すように、[字]の字源は「十字の銀河」を〔各部が夏音文字となった秋の銀河と夏の銀河〕に見立てて成立する。今から約5000年前に生存した“漢字の始祖”と崇拝される倉頡(そうきつ)は漢字作成原理〔鳥獣の足跡〕を発明した。漢字作成原理〔鳥獣の足跡〕においては――「十字の銀河」を〔すべての夏音文字を生む母体〕、「十字の銀河の子宮」を〔すべての夏音文字が生まれる子宮〕と定めた。したがって、「鬼の姿に似る銀河」は〔銀河各部の形状から生まれた子ども、すなわちすべての漢字〕と定められた。
だから、[誦]の字源の「鬼の姿に似る銀河」は「銀河各部の形状から生まれた夏音文字はじめ7世紀に完成した楷書をふくめるすべての漢字」をあらわすことになる。
◆『古事記』の序は稗田阿礼について「人となり聡明にして、目に度(わた)れば口に誦み、耳に払(ふ)るれば心に勒(しる)す」と記述する。
『日本書紀』崇神(すじん)天皇紀は「倭迹迹日百襲姫命(やまとととびももそひめのみこと╱伊耶那岐命・開化天皇に離縁されて名乗った天照大御神)は聡明であった」と記載する。聡明な天照大御神・倭迹迹日百襲姫命は夏音文字の学芸に精通していた。ゆえに、「稗田阿礼の人となりは聡明」という文は「稗田阿礼は夏音文字に精通した」と意味するものであったと考えられる。
A図の「鬼の横顔の左目と右目」が「目に度れば」という語句となった。次の「口に誦み」という語句は「鬼の横顔に似る銀河の口」があらわす[言]に「鬼の姿に似る銀河」の[甬]が加わって[誦]の字が成立したことになる。
次の語句の「耳に払るれば」は、要するに「聞く」と意味する。A図とC図の「目に度れば」をあらわす「鬼の横顔に似る銀河の両目」に対する〔耳〕は、A図とC図に「目」と記した「鬼の横顔の後頭部に付く、大きく見開く目の形に似る銀河」が適合する。
「秋の銀河と夏の銀河」には〔耳〕の形に似る銀河部が存在しない。
そこで、A図とC図に「目」と記した「鬼の横顔の後頭部に付く、目の形に似る銀河」が〔ヒトの耳〕がある箇所に相当するので、この銀河が[耳]の字源となった。
字源を解説する“字書の聖典”とされる『説文解字』は、[門]の字源を「聞(ぶん)するなり。象形」と解説し、「門」から「聞く」の[聞]の初文が作られたと伝える。
D図中央図の「女性の骨盤・大腿骨(だいたいこつ)」は[門]の字源となった。「女性の骨盤」は〔胎児が宿る女性の生殖器を包囲して、胎児の命をまもる〕ので、D図左端の「長方形の暗黒天体部の外帯部」は〔女性の生殖器と骨盤・大腿骨〕に見立てられ、「長方形の暗黒天体部の内帯部」は「命(胎児)が生まれる女陰」と定められた。
A図の[門]の字源「長方形の暗黒天体部」に〔耳〕に見立てられた「目の銀河(鬼の横顔の後頭部に付く、目の形に似る銀河」を下へ払い落すと、[門]の中に[耳]が加わる[聞]という字になる。だから、「聞く」は「耳に払る(耳を払う)」と表現されることになった。
人間の目は自動露出カメラのように、本人の意志にかかわりなく、明るさに応じて絞り(虹彩╱こうさい)が働いて瞳孔の直径が1.5~2mmから7~8mmくらいまで変化する。暗い銀河部や小さな暗い星まで見えるようにするには、瞳孔径を最大に保つ必要があるので、視界の中に明るい光が入らないようにしなければならない。この〔暗い銀河部や小さな暗い星まで見える瞳孔径が最大になった目〕は「鬼の横顔の後頭部に付く、大きく見開く目の形に似る銀河」に見立てられ――A図とC図において「鬼の横顔の後頭部に付く、目の形に似る銀河」は「鬼の横顔の両目」に対して〔耳〕に見立てられて[耳]の字源となった。そして「長方形の暗黒天体部」は〔視界の中に明るい光が入らない真っ暗闇の場所〕に見立てられた。ゆえに、[門]の字源となる「長方形の暗黒天体部」に[耳]の字源となる「鬼の横顔の後頭部に付く、目の形に似る銀河」を払い落すと[聞]の字となる。この秘密にもとづいて[門]の字源となる「長方形の暗黒天体部」は[聞]の字源となったので、『説文解字』は[門]の字源を「聞するなり。象形」と解説したのである。
瞳孔径が最大に保つことができる真っ暗な場所でE図に示す〔門の祖形〕を作って天頂緯度測定をすると、F図に示す[玄]がキャッチできて精密に緯度(位置)と子午線(方角)が測量でき、遠い地や大海を往来した旅人は命を落とさずに家族が待つ家に帰還できた。
G図の左端に示すように、“いのちあってのものだね”の人間にとっていちばん大切な[命]の字源銀河はD図の[門]の字源となる「長方形の暗黒天体部」である。また、G図中央の「女性の子宮と子宮に宿る胎児」も[命]の字源となった。というのも、太古や上古の人々は[亠(とう)]の字源である「4~6秒間くらいでキャッチする天頂緯度線と子午線」を[幺(よう)]の字源「産道を通過する胎児」のように無欲になってキャッチして命を確保していた。これゆえ、[亠]の下に[幺]が加わる[玄]のいう字が成立した(F図の上部参照)。
D図左端の[門]の字源「長方形の暗黒天体部」はG図に示すように[命]の字源となった。したがって、「門の祖形を使って耳を澄まして目の瞳孔径を最大に保って神から“命を与える”という声である[玄]をキャッチすること」が「聞く」の原義となった。だから、E図に示した[門](門の祖形)は[聞]の初文となった。その証拠に、白川静著『字統』は[耳]の字源解説において「耳は目とともに神霊に接する最も重要な方法である」と指摘する。A図とC図の「鬼の横顔の後頭部に付く、目の形に似る銀河」はヒトの〔耳〕に相当する箇所にあるので、『字統』の「耳は目とともに神霊に接する最も重要な方法である」という解説に合致する。また、『字統』はH図の右上の[聞]の契文(甲骨文字)の字形について「人の側身形の上に大きな耳をかき、神の啓示を聞く形」と解説する。
H図の左図に示すように、[玄]をキャッチせんとするヒトは〔妊婦のおなかのようにつきだして、手を腰にあてがって仰ぎ見る〕ので、その上半身の側身形は〔耳〕の形に相似する姿勢となるので、この[耳]の姿勢は契文形に相似することになる。だから、H図右上の[聞]の契文形は白川静著『字統』が「人の側身形の上に大きな耳をかき、神の啓示を聞く形」と解説するものとなる。つまり、[聞]の契文形は〔倉頡が発明した漢字作成原理・鳥獣の足跡が「天頂点」をあらわすと定めた「十字の銀河の子宮」から発する神の啓示の声を聞く様子〕をあらわしている。
稗田阿礼が夏音文字を誦習(しょうしゅう)する様子を、『古事記』の序は「目に度(わた)れば口に誦(よ)み、耳に払(ふ)るれば心に勒(しる)す」と記述する。
このうちの最後の「心に勒す」という語句の[勒]の字源について、白川静著『字統』は「馬首にまとうて、口にくわえさせる金具をいう」と解説して、[勒]の字義は「おもがい(面懸)。くつわ(轡)」とする。I図に示すように「長方形の暗黒天体部周辺の銀河」は〔馬の首〕の形に相似すると見立てられたように、I図に「おもがい」と記した箇所は「轡(くつわ)をつなぐために馬の頭から両耳を出してかける革(かわ)の装具の面懸(おもがい)」に観える。この面懸が出す〔馬の両方の耳〕は「鬼の横顔の後頭部とアゴに付く、目の形に似る銀河」が相当し、「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」は〔馬の目〕となる。したがって、I図に「くつわ」と記した箇所は「馬の口にくわえさせる金具の轡(くつわ)」をあらわすことになる。
I図の中央図に示すように、「北アメリカ星雲」は[心]の字源となった。したがって、〔おもがい〕と〔くつわ〕に見立てられた「長方形の暗黒天体部の西の辺」は[心]の字源「北アメリカ星雲」と繋がっているので、「心に勒す」と表現されることになったのである。
古代において動物の毛皮の革(なめしがわ)は口にくわえ歯で噛む力で柔らかにした。G図で〔産道〕に見立てられた「長方形の暗黒天体部」は〔口〕に見立てられて[口]の字源となった。また、J図に示すように、「長方形の暗黒天体部」は[歯]の字源となった。これゆえ、「歯で幾度も幾度も噛むかのごとく、字義を十分に理解して、心に刻みこむ」を意味する「心にしるす」の「しるす」は[革]に[力]が加わる[勒]の字が用いられたのである。
A図に示すように、「十字の銀河の右足」からの延長線となる〔通路〕は「誦む口(鬼の横顔の口)の銀河部」を貫通し、「鬼の姿に似る銀河の心(心臓部)」をも貫通する。だから、阿礼の夏音文字の誦習は「口に誦み、心に勒す」と表現された。つまり、阿礼の誦習は字源・原義となる銀河各部を見たときの形状を小声に出して吟じ、この声(歌)を耳で聞き心に刻んで情念化させて字源・原義となる銀河各部の情景を思い浮かべる方法をもって、すべての夏音文字の字源・字形・字義・字音を記憶していたことになる。この吟じ歌って情景を思い浮かべて記憶する方法は、優れた記憶術となる。というのも、この方法は記憶の能力が飛躍的に増進するからである。その証拠に、現在、歌の情景を思い浮かべて千曲以上の歌詞を記憶するプロの歌手が何人も存在する。
わがブログ「卑弥呼の逆襲:日本が滅びる・48」で解説したように、「聡明」の[聡]の字の[耳]の字源はK図に示すように、H図に示した[聞]の契文形の[耳]であり、阿礼の誦習の様子を表現した「耳を払る」の語源となった「鬼の横顔の後頭部に付く、目の形に似る銀河」である。I図右端の「馬の首に似る銀河」は〔ジャコウウシの首〕、「北アメリカ星雲・ペリカン星雲」は〔ジャコウウシの頭頂部を覆う湾曲した角(つの)〕に見立てられ、「鬼の横顔の後頭部に付く、目の形に似る銀河」は〔ジャコウウシの耳〕に相当すると解釈された。ジャコウウシはブリザート(大吹雪)が発生すると見晴らしの良い高台に移動して、外敵の接近を事前に察知できるように備えた。だから、「ジャコウウシの耳」は[聡]の字源となった。また、[門]の字源「長方形の暗黒天体部」がある下方に[耳]の字源「鬼の横顔の後頭部に付く、目の形に似る銀河」を払う――この解釈にもとづき[聞]の字源が成立したと察知できる人物は「聡明」ということで[聡]の字源・原義が成立した。
◆以上のごとく、『古事記』の序の阿礼が『旧辞』に記されていた夏音文字の文を誦習する様子を記述した「人と為(な)り聡明にして、目に度れば口に誦み、耳に払るれば心に勒す」と読む「為人聡明、度目誦口、払耳勒心」という漢文体12字の文字の字源・原義もまた銀河各部の形状であったことになる。
『古事記』の序は――(1)のすべての文字を銀河各部の形状に直すと正しく歴史が解明できる方法と、(2)『古事記』の上巻は日本建国の〔愛〕の理念を後世に伝えるために著作した秘密――を作成目的とした。しかし、『古事記』解釈の教科書として絶対視される注釈書『古事記伝』を著した本居宣長は、『古事記』の序の二つの作成目的にまったく気づかなかった。『古事記伝』には、『古事記』の序に書かれた二つの作成目的が見当たらず、必ず必要とする重大な注釈が欠落する。このため、現在において出版される『古事記』上巻の日本神話を解釈するすべての書物は〔誤読〕の産物で一冊も正しく歴史を解明した書物は存在しない――その証拠に、わがブログ「卑弥呼の逆襲:日本が滅びる・18」で『古事記』上巻の伊耶那岐命の黄泉国訪問説話を現代語に訳したが、この解釈と現在において出版される書物の解釈はまったく異質である。現在出版されるすべての書物は『古事記』の序に書かれた二つの作成目的を排除する〔誤読〕の産物である。
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