日本が滅びる・137
すべての日本国民は真実の日本国誕生史を知る権利がある
●ますらおたちの黙示録╱愛、あざやかに永遠であれ(4)
■呉軍の東鯷人国遠征と小国・日本の誕生史(3)
◆学者たちが『魏志』倭人伝と『古事記』『日本書紀』に加える“文献批判”の正体は【完全なる誤読】である。学者たちは自由自在に“文献批判”を用いて誤読の空論の邪馬台国学説と日本神話学説をデッチあげた。
わがブログ「日本が滅びる」の132と133そして前回の136で証明したように、先人たちは〔[玄]のキャッチ〕の一点に絞って考えれば直ちに邪馬台国学説と日本神話学説が【完全なる誤読の空論】であることが科学的に明確に暴露できるように遺跡や遺物や地名など多くの資料を残した。ところが、新井白石(1657-1725)以後約280年間、学者たちは【誤読=文献批判】を用いてすべての日本国民が知る権利がある〔愛〕の理念が掲げられた真実の日本国誕生史を抹殺した。
この学者たちの行為は犯罪ではないが、いかなる犯罪行為よりも重い倫命(りんめい)すなわち人間としてまもる使命に反する行為であると言えよう。なぜならば、彼等の行為は「日本国抹殺、日本人抹殺」だからである。〔愛〕を掲げて誕生した日本国の起源の歴史を抹殺されたならば、われわれは「日本人」または「日本国民」と呼ばれなくなり「他国民」となってしまう。
先人たちは倫命の基に、〔[玄]のキャッチ〕の一点に絞って考えれば真実の歴史を直ちに証明・解明できる数々の資料を残した。だから、今日の学者たちが主張する邪馬台国説と日本神話説が直ちに【完全なる誤読の空論】であると断定できる。
◆前々回のわがブログ「日本が滅びる・135」で詳細に証明したように――西暦230年、呉の皇帝の孫権(そんけん)は倭国の隣国の東鯷人(とうていじん)国に1万の水軍を遠征させたが、8割から9割の兵を失って壊滅した。というのも、中国の正史『後漢書』倭伝が「東鯷人が往来できる大海の道は、中国の人々には遠くて途中で道が絶えているので往来することができない」と明記してあるからである。つまり、紀元前1世紀に中国ではシナ天文が完成して〔天の北極〕が最も重視されるようになったゆえ、従来において大海を往来できていた〔[玄]をキャッチする眼力と技(わざ)を鍛錬する習慣〕が廃絶(はいぜつ)された。このため、東鯷人や倭人が往来できた大海の道を中国の人々には往来できなくなった。
前回のわがブログ「日本が滅びる・136」で解説したように、東鯷人の国王と倭女王の卑弥呼は――呉の水軍は[玄]をキャッチできるのではないか? あるいは〔天の北極〕でも精密に緯度と子午線が測定できて大海を渡ることができるのではないか――と考えて、東鯷人国を防衛する女王に13歳の伊耶那美命=壱与(いよ)を、17、18歳の軍王(いくさのおおきみ)に伊耶那岐命=載斯烏越(そしあお)を就任させて赴任させた。したがって、東鯷人国は卑弥呼が統治する倭人国の属することになったので、国名が「日本」と改められた。
以上のごとく、わが「日本国」は、[玄]をキャッチすることができなくて8割から9割の兵士たちの命が大海の藻屑(もくず)と消えた呉軍の遠征から起源した。
この小国・日本は伊耶那美命が〔愛〕を提唱して起源した。
ゆえに、先人たちは3世紀に実在した高等な学術(夏音文字の学芸)の基軸となった〔[玄]のキャッチ〕の一点に絞って考えれば、後世の人々が日本国誕生史の真相を直ちに知ることができる多数の資料を残した。
◆わがブログは「日本が滅びる・133」までにおいて終始一貫して、今から約4050年前の夏代(かだい)初頭(後期縄文時代初頭)に、名門益氏が中国から日本列島に移住して夏音文字の学芸を根づかせたことを証明した。
夏音文字は、わがブログ「日本が滅びる・134」末部に掲載した【「秋の銀河と夏の銀河全域」の各部の形状】を【文字(字源・字形・字義)】と定めた。というのも、今から約5000年前に生存した“漢字の始祖”の倉頡(そうきつ)が定めた「書いた文字が用済みになったならば、文字を直ちに消さない者または消し忘れた者は神罰が下って即刻に死刑に処せられる」という掟を厳守するものであったからである。
夏音文字は『魏志』倭人伝の人名・小国名に使用され、『古事記』上巻の随所に〔音〕と注が付く1字1音文字として多数記載される。ゆえに、『魏志』倭人伝と『古事記』上巻を開けば、現在でも夏音文字は実在するものであると確認することができる。
3世紀の中国(魏・蜀・呉)や朝鮮半島で用いられた楷書は、上記の「書いた文字は用済みになったならば直ちに消せ」という掟を破ったが倉頡が即刻に死刑にすると定めた「1 秋の銀河と夏の銀河全域の各部の形状から文字が作られた秘密は洩らしてはならない」、「2 文字を容易に習得するために、文字となる銀河各部に絶対に付けてはならない」という二つの掟は厳重にまもった。だから、【楷書の字源・字形(字形の原形)・字義】は夏音文字と同じく【秋の銀河と夏の銀河全域の各部の形状】であった。
倭女王卑弥呼が精通した夏音文字の学芸は、A図右上に示す〔[玄]のキャッチ〕を基軸にして女性の生殖器・胎児の出産を中核とする医学と精密な地図を作製できる天文地理学と銀河各部の形状を文字とする学芸が合体して組織されていた。
◆前回のわがブログ「日本が滅びる・136」で詳細に証明したように、1万の呉の水軍の襲撃を想定して防衛した小国・日本(旧東鯷人国)は、B図に示す東海・関東地方であった。
『日本書紀』巻第3の神武天皇紀の末部には――昔、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、この国を目(なづ)け曰う、「日本は浦安(うらやす)の国、細戈(くわしほこ)の千足(ちた)る国、磯輪上(かみ)の秀真国(ほつまのくに)。〔秀真国、これは「袍図莽句儞(ほつまのくに)」と云う〕――と、B図の小国・日本を称(たた)えた記述がある。
上記の『日本書紀』の文中にある[目]は「名づける」と読む。というのも、上記したようにすべての漢字はわがブログ「日本が滅びる・134」末部に掲載した「銀河Ⅲ」と名づけた文字を作る基本銀河となった暗い場所で見える、下に掲載する「秋の銀河と夏の銀河全域の各部の形状」を目で見て作られたからである。
したがって、伊耶那岐命の「小国・日本を称える言」は[目]と表記されたのである。
C図は、上に掲載する基本銀河「銀河Ⅲ」の左上にある「秋の銀河(の西部)と夏の銀河東北部」の各部に、私が付けた名称の説明図である。ただし、「北アメリカ星雲」と「ペリカン星雲」は国際天文学会で定められた名称である。
(C)2014 OHKAWA
◆C図の【銀河各部の形状】は【文字(字源・字形・字義)】であったゆえ、伊耶那岐命はD図に示すように伊耶那岐命は「小国・日本」を「浦安の国、細戈の千足る国、磯輪上の袍図莽国」と名づけた。
C図とD図の相関関係を解説すると、下記のごとくになる。
――C図に示す「三つ輪の銀河」は〔海原〕に見立てられたので、D図に示すように「十字の銀河の左半身」は〔海岸〕に見立てられ、女体に相似する「十字の銀河の西半身」は「広い入江」すなわち[浦]の字源となった。「十字の銀河」は[天][空][宀(べん)]の字源となり、わが国の中国古代文字の第一人者とされる故・白川静博士が著作した『字統』(平凡社)は[安]の字源解説において「宀は祖霊を祀(まつ)る寝廟(しんびょう)の形」と指摘する。「十字の銀河」は[天]であり、〔死んだ人の霊魂は天に昇る〕と定められたので、「十字の銀河」は[廟]の字源となり「寝廟」の語源となった。C図に示す「鬼の姿に似る銀河」は〔寝る人〕と見立てられて「十字の銀河」は「寝廟」と定められたのである。「鬼の姿に似る銀河」は〔天、または祖霊(先祖の霊)に祈願して安静・安寧(あんねい)を求める人〕に観えるということで、「十字の銀河」は[宀]の下に「鬼の姿に似る銀河」の[女]が加わって[安]となったので、白川静著『字統』は[安]の字源を「祖霊に対して安静・安寧(世の中が静かで事件が起こらないこと)を求めるための行為を示す」と解説する。つまり――[女]の字源の「母親」たちが[宀]の「天上の祖霊」に安静・安寧を求めて子(「鬼の姿に似る銀河」は[子]の字源)が生まれることを願った――これが、「浦安」の[安]の字源となる。
「三つ輪の銀河」と接する「十字の銀河の左半身」は〔海岸〕に見立てられ[浦]の字源となったので「海岸と浦」を総称する[浜]の字源でもあった。ゆえに、「十字の銀河」は[浜]の右側の[兵]の字源にもなり、さらにD図に示すように「十字の銀河」は兵が持つ武器[戈(ほこ)]の字源となり「細戈」の語源となった。これゆえ「細戈」は「精兵(よりぬきの強い兵隊)」を意味した。
C図に示す「十字の銀河の子宮」を、倉頡は「秋の銀河と夏の銀河全域の各部の形状から作ったすべての文字が生まれる子宮」と定める漢字作成原理を発明した。ゆえに、「十字の銀河」は「百」の十倍の[千]の字源となった。「十字の銀河の子宮」は「十字の銀河の右足」と重なるので、「十字の銀河の子宮・右足」が「千足(ちたる)」の語源となった。
「北アメリカ星雲」は〔磯や川岸の大きな石〕に相似し、「激流の銀河の先端部」は〔磯の大きな石に寄せる波〕に見立てられた。ゆえに、「激流の銀河・北アメリカ星雲」は[磯]の字源となった。「日輪の銀河」は〔輪〕の形となり、「激流の銀河」を形成する〔二つの山形(やまなり)〕も〔輪〕の形となる。だから、C図の「日輪の銀河・激流の銀河・北アメリカ星雲」はD図に示すように「磯輪」の語源となった。わがブログ「日本が滅びる・57」で解説したように、伊耶那美命と伊耶那岐命の淤能碁呂島(おのごろしま)の結婚式は、E図に示す銀河の形状をモデルにしてとり行われた。E図に示すように、3世紀の天頂緯度線は「磯輪」の語源の「日輪の銀河・激流の銀河・北アアメリカ星雲」より南側を貫通した。A図右上に示す[玄]は〔最も高い天体部=天頂の緯度線〕であるから、[玄]を構成する「天頂緯度線」は[上]の字源を示すことになった。したがって、E図に示す「磯輪」の「日輪の銀河・激流の銀河・北アメリカ星雲」と「上」の字源の「天頂緯度線」を結合して、伊耶那岐命は「磯輪上」と表現したのである。
D図の「磯輪」の語源となった「激流の銀河」は[袍]の字源であり、北隣の[安]の字源の一部となる「鬼の横顔に似る銀河」もまた[袍]の字源となった。要するに、「激流の銀河・鬼の横顔に似る銀河」が[袍]の字源である。
D図に示すように、[図]の字源は〔文字や図を書く平面、書いた文字を容易に消すことができる砂や灰や柔らかい地面〕に見立てられた「長方形の暗黒天体部」である。
F図に示す国際天文学会が「コールサック」と名づけた暗黒天体部は、[莽]の字源となった(「コールサック」とは「石炭を入れる黒くなった袋」の意となる)。[髪]の金文形は「コールサック」を[犬]つまり「全身が黒いオオカミ」と見立てて、「オス鹿の横顔に似る銀河」の[首]の字を加えて成立した。というのも、G図のごとく真っ黒な「コールサック」の部分が「女性の黒髪」に観えるからである。
「コールサック」は〔オオカミや犬が艸中(そうちゅう╱草むら)から跳び出す菟(ウサギ)を逐(お)う様子〕に見立てられて[莽]の字源となった。というのも、F図に示すように「十字の銀河」は〔草中から周辺を用心深く警戒して見渡す時の立ち姿のウサギの姿〕に似ているので[菟]の字源となったからである。したがって、〔艸中の菟〕の見立てられた「十字の銀河」の後ろにある「コールサック」は〔草むらから跳び出す菟を追うオオカミや犬の姿〕に見立てられて、[莽]の字源となった
「句儞」の[句]と[儞]の字源は、D図に示す[袍]の字源となる「激流の銀河・鬼の横顔に似る銀河」である。
以上のごとく、伊耶那岐命は【文字】となる【銀河各部の形状】を目で見て「小国・日本」を「浦安の国、細戈の千足る国、磯輪上の袍図莽句儞」と名づけて称えた。だから、[目]の字義は「名づける」となったのである。
◆わがブログ「日本が滅びる・134」において、「銀河Ⅰ」と名づけたカラー写真を下に掲載した。
上のカラー写真だと明白ではないかもしれないが、2013年7月25日の朝日新聞に掲載したキャノンの全面広告写真=銀河Ⅰは、[袍]の字源となる「激流の銀河・鬼の横顔に似る銀河」はH図に示す形となる。この「激流の銀河・鬼の横顔に似る銀河」をH図に示すように「[袍]の銀河」と名づけることにする。
この「[袍]の銀河」は、上記したように[句]の字源となった。『説文解字』は[句]の字源を「曲なり」と解説する。この『説文解字』の字源解説は、I図に示す「子宮に宿るヒト(胎児)の背中が曲がった形」を「曲なり」すなわち「曲がりなり」と指摘する。
ヒトの姿に近づいた胎児の姿に似る「[袍]の銀河」は[人]の字源でもあった([人]の字形は「背中が曲がった胎児」である)。[爾]の字源は「頸以下の体下面が真っ白なカンムリカイツブリ(水鳥)」である。ゆえに、銀河Ⅰにおける「[袍]の銀河」は「白い」ので、[人]偏に[爾]が加わる[儞]の字源となった。
「白い[袍]の銀河」は「白い衣」にも観え、また「白い衣で包まれる胎児の姿」に観えるということで、[衣]偏に[包]が加わる[袍]の字源となった。
J図左図に示す[包]の篆文形は、J図右図の「子宮に宿る胎児の姿」を表現する。その証拠に、『説文解字』は[包]の字源を「人の懐妊するに象(かたど)る。巳(み)、中に在り。子の未だ成らざる形に象る。元气は子(ね)に起る。子は人の生るる所なり」と解説し、白川静著『字統』は[包]の字形を「人の腹中に子のある形」と解説する。
◆208年、全国統一を目論む魏の曹操(そうそう)はみずから80万の大軍を率いて遠征し、わずか5万の呉・蜀の連合軍を壊滅しようとした。この魏の大軍に対し、呉の孫権(そんけん)と蜀の劉備(りゅうび)は、現在の湖北省にある赤壁(せきへき)の附近で迎え撃った。魏軍は広大な長江をうめつくすほどの大軍であった。この時、折しも強風が吹いていた。この強風の中を呉の水軍の勇士たちが柴の束を積んだ船に火を放ち、魏軍の船団へ目掛けて突入した。その火は強風に煽(あお)られて次から次へと魏の軍船に燃え移り、さらに飛び散る火の粉が河岸狭(せま)しと設営した魏軍の陣営に雨霰(あめあられ)のごとく落下して火の海と化して呑み尽くした。このように、わずかの呉の水軍の将兵たちの火攻めで80万の魏軍は大敗した。この赤壁の戦い以後、中国は魏・蜀・呉の三国が鼎立(ていりつ)する時代、つまり三国時代となった。
◆銀河Ⅰのカラー写真の「北アメリカ星雲」は〔赤々と燃える火焔(かえん)のような形〕をしている。それゆえ、小国・日本の軍王の伊耶那岐命は「北アメリカ星雲」を〔呉の遠征軍〕に、「[袍]の銀河」を〔日本軍〕に見立てて、前回のわがブログ「日本が滅びる・137」で解説したように呉軍を袋(袍)のネズミにして撃滅する作戦を立てた。
『万葉集』318番は山部赤人(やまべのあかひと)が作った富士の山を望む短歌である。この短歌は「田子(たご)の浦ゆ うち出でて見れば ま白にそ 富士の高嶺(たかね)に 雪は降りける」と詠む。
上南下北の図式で示したH図の「鬼の横顔に似る銀河」と「十字の銀河の子宮」を、上北下南の図式にするとK図に示すように「鬼の横顔に似る銀河」と「十字の銀河の子宮」は〔富士の高根の白雪〕の形状となる。したがって、H図の上南下北の「鬼の横顔に似る銀河」と「十字の銀河の子宮」は〔湖面に映る逆さ富士〕をあらわすことになる。
B図に示す浮島沼の南が、田子の浦である。浮島沼には逆さ富士が映った。だから、前回のブログ「日本が滅びる・136」で解説したように地理的条件からしても浮島沼は決戦場となるにちがいないと考えた伊耶那岐命は、魏の大軍を壊滅させた「火(火焔)」の呪的な戦力を有する呉の水軍を逆さ富士が映る浮島沼に追い込むことができれば日本軍は呉の水軍に勝てると考えた。というのも、《水は火を消す力を有するので、日本軍は呉軍を撃滅させることになる》からである。つまり、浮島沼の呪力がのりうつる《水の日本軍》は《火の呉軍》を消滅(撃滅)することができる。だから、銀河Ⅰの光景は日本軍の《水の呪的な戦力》をあらわすゆえ、伊耶那岐命は「袍図莽」と表現したのである。
◆銀河Ⅲの白黒写真の「十字の銀河」は、C図に示すように明確に〔人の姿〕に相似する形となるが――銀河Ⅰの「十字の銀河」は大半がぼやけて、H図やK図のごとく「十字の銀河の子宮」が〔白雪を冠する富士山〕のような形となって見え、そして銀河Ⅲにおいて[太い戈]のごとく観えた「十字の銀河の身体部」は、K図右図に示すように細い[|]の一本線となる。ゆえにK図右図は「細戈」の語源となり、「細戈」は「精兵」を意味した。
9世紀後半から10世紀中ごろまでに成立した日本最初の小説『竹取物語』は、下記のごとく文で終わる。
「勅使(ちゃくし)には、つきのいはかさという人を召(め)して、駿河の国にあなる山の頂(いただき)にもてつくべきよし仰せ給。嶺(みね)にてすべきやう教へさせ給。御文(ふみ)、不死の薬の壺ならべて、火をつけて燃やすべきよし仰せ給。そのよしうけたまはりて、つはものどもあまた具(ぐ)して山へ登りけるよりなん、その山を“ふじの山”とは名づけゝる。その煙(けぶり)、いまだ雲のなかへたち上るとぞ、言ひ伝へたる。」
『図説 日本の古典5 竹取物語・伊勢物語』(集英社)は、著者代表の片桐洋一氏(大阪女子大学学長)は上記の文を次のごとく要約して訳する。
「帝は、不死の薬を入れた壺に手紙をそえて、槻岩笠(つきのいわかさ)に駿河国にあるという山まで持って登らせ、頂上で燃やしてしまうよう命令を下す。岩笠にしたがって、多数の士(つわもの)が登ってから、士が富むということで、その山を富士の山と呼ぶようになったのである。
ところで、その手紙と不死の薬を焼いた煙、いまだ雲の中のかぐや姫のもとへのぼりつづけているといい伝えているのである。」
このように、『竹取物語』は「細戈」を「士が富む」と表現して、「富士山」と表記する由来の起源は「細戈である」と指摘する。
上記の『竹取物語』の結末の訳文の後、片桐氏は『竹取物語』のテーマは〔愛〕であるする鑑賞意見を下記のごとく付け足す。
「それはともかく、この物語の結末は、権力も富(とみ)も、さらに人間にとって永遠の願望であるはずの〈不死〉さえも、失った愛にくらべれば問題ではない、愛こそすべてであるというかたちで終わっている。」
『竹取物語』のヒロインのかぐや姫は竹の筒の中から生まれて、三寸の背丈が三ヵ月で成人のように大きく育つ。というのも、「かぐや姫」は本名が「竹野比売(たかのひめ)」の「伊耶那美命」をあらわしていた。徐福は秦の始皇帝に不死の薬を手に入れてくることを命じられたが発見できなかったので死刑になることを畏(おそ)れ日本列島に止まった。徐福の子孫は東鯷人国で数万家となり、東鯷人国は小国・日本と改まった。帝(みかど)に命令された武将の槻岩笠は多数の兵士(つわもの)を具して富士の頂上に登って不死の薬を入れた壺を焼いた。不死の薬を焼いた煙は、K図右図に示す「十字の銀河の身体部」の「細い縦線」をあらわした。ゆえに、『竹取物語』は天照大御神を皇祖として強大な権力を最も重視する朝廷に抵抗して、伊耶那美命が提唱した【日本建国の〔愛〕の理念】を復興せんとした士(つわもの)たちの願望をあらわす小説であった。ゆえに、『竹取物語』は強大な権力を最も尊重する朝廷や律令体制をささえた貴族たちを批判・風刺・憎悪する反権力歴史小説であった。だから、片桐氏が「愛こそすべてであるというかたちで終わっている」と指摘するように、『竹取物語』のテーマは〔愛〕となった。『竹取物語』は祖母・母親・乳母・侍女たちが子守りする武将となる幼児に、武士の理想は【日本建国の〔愛〕の理念】を尊重する政治体制を実現することであると読んで聞かせて教育するための本であった。このため、『竹取物語』の結末の「富士山から立ち上る白い煙は〔愛〕をあらわすことになった秘密」を幼児にも理解できるように、易(やさ)しく説く小説であったのである。
新井白石以後、学者たちは【誤読=文献批判】を駆使して『竹取物語』のテーマとなった日本人にとって最も大事な【日本建国の〔愛〕の理念】を闇に葬った。
K図左図の「鬼の横顔に似る銀河」は〔高嶺に白雪を冠する富士〕をあらわし、またK図右図の「十字の銀河の子宮・十字の銀河の身体部」は〔富士の頂上から立ち上る煙〕をあらわして、共に【日本建国の〔愛〕の理念】をあらわすという解釈は朝廷と武士たちが学ぶ上古史学(『古事記』と『日本書紀』の日本神話に記述された歴史学)における秘密厳守の定説となった。
ゆえに、これから以後もK図に示した「富士山」の解釈が【日本建国の〔愛〕の理念】をあらわすことになった新井白石以前の上古史学において密かに語られる定説となった秘密について幾度となく解明・証明することになる。
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